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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
space

地球からわずか18光年先に「スーパーアース」を新発見

2025.10.27 17:00:47 Monday

米ペンシルベニア州立大学(PSU)の研究チームはこのほど、地球から約18光年の場所に、新たな太陽系外惑星を発見したと報告しました。

発見された系外惑星は「GJ 251c」と呼ばれ、地球のおよそ4倍の質量を持つ「スーパーアース(巨大地球型惑星)」です。

しかも生命の居住に適したハビタブルゾーン(生命居住可能領域)に位置していました。

研究の詳細は2025年10月3日付で科学雑誌『The Astronomical Journal』に掲載されています。

Scientists Just Found a Super-Earth Exoplanet Only 18 Light-Years Away https://www.sciencealert.com/scientists-just-found-a-super-earth-exoplanet-only-18-light-years-away Newly discovered ‘super-Earth’ offers prime target in search for alien life https://www.psu.edu/news/research/story/newly-discovered-super-earth-offers-prime-target-search-alien-life
Discovery of a Nearby Habitable Zone Super-Earth Candidate Amenable to Direct Imaging https://doi.org/10.3847/1538-3881/ae0e20

「お隣の恒星系」で見つかったスーパーアース

太陽系外惑星――それは私たちの太陽系の外にある、未知の世界です。

これまでに数千個以上もの系外惑星が見つかっていますが、「生命が存在できそうな条件」を兼ね備えたものは、実はほんのわずかしかありません。

その中でも今回見つかった「GJ 251c」は、地球からわずか18光年先という“宇宙的にはほぼ隣町”の距離にあります。

発見したのは、ペンシルベニア州立大学やカリフォルニア大学アーバイン校を含む国際研究チームです。

この惑星が注目を集める最大の理由は、「スーパーアース」と呼ばれる、地球より大きく岩石質の惑星である点にあります。

観測データから推定された質量は地球の約3.8倍

さらに「GJ 251」という赤色矮星(太陽より小さく暗い恒星)を公転しており、その軌道はまさに恒星のハビタブルゾーン――液体の水が存在しうる領域にぴったり位置していました。

GJ 251は、太陽の約3分の1の質量と直径しか持たない赤色矮星です。

そのためハビタブルゾーンは太陽系よりも恒星に近い位置に形成されます。

GJ 251cの公転周期は約54日と短く、これも小型恒星ならではの特徴です。

惑星の重力による恒星の「わずかな揺れ(ドップラー効果)」を観測することで、その存在が明らかになりました。

観測チームは、20年以上に及ぶデータを蓄積し、まず既知の惑星GJ 251b(こちらは恒星に近すぎて居住不適)の軌道を詳細に分析。

そのうえで新たな「ウォブル(揺れ)」信号を高精度で抽出し、ついに「スーパーアース」GJ 251cの存在を確定しました。

次ページ次世代の望遠鏡が「生命のサイン」を捉える日は近い?

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