恋人に言うべきでないこと①:身体の変化
多くの人は「恋人に誠実でいたい」と考えますが、心理学は、「誠実さ=思ったことをすべて口にする」ではないことを教えています。
その1つが、パートナーの身体の変化に関するコメントです。
これは、たとえ善意であっても相手の自己肯定感を下げやすいことが研究によって明らかになっています。
たとえば、少し体型が変わったと感じたときに「最近太った?」と軽く尋ねたり、肌荒れに気づいたときに「疲れてるの?」と声をかけたりするかもしれません。
自分としては「気遣い」や「ちょっとした会話」のつもりだったかもしれませんが、相手には高い確率で「自分の欠点を指摘された」と受け取られてしまいます。
実際に、2016年の研究は、恋人と体重について話したあと、約55%の人が気分が悪くなったと報告しています。
そしてこの効果は、コメントの言い方が優しいか厳しいかにほとんど関係していませんでした。
どんなにやわらかく伝えても、相手の心には「自分は前より悪く見えているのかもしれない」という不安が生まれやすくなります。
さらに、多くの場合、相手は自分の身体の変化にすでに気づいているため、あらためて指摘されると「他人に気づかれるほど変わってしまったのか」とショックを受けることさえあります。
恋人同士の間であっても、身体の変化は人生の自然な流れであり、そこには喜びや苦楽の積み重ねが刻まれています。
そのためトラヴァース博士は、身体の変化に関するコメントは、本当に必要な場合を除き、恋人同士であえて口にしなくてもよいと述べています。
誠実でありたいという気持ちは大切ですが、相手の心を守るという観点からは、沈黙のほうが関係を豊かにする場面も確かに存在しているのです。
次に、恋人にいわなくてもいいもう1つの言葉を見てみましょう。




























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