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※ 画像はイメージです / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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チンパンジーの一族が「仲間割れ」から「戦争」へ突入ーー初の科学的証拠を発見

2026.04.10 12:00:41 Friday

かつては同じ群れで暮らし、共に食事をし、互いに毛づくろいをしていた仲間たちが、ある日を境に敵へと変わる。

そんな人間社会のような「分断と戦争」が、野生のチンパンジーの世界でも起きていたことが明らかになりました。

米テキサス大学オースティン校(UT Austin)の研究チームは、ウガンダ・キバレ国立公園に生息するチンパンジー集団を30年以上にわたって観察。

その中で、1つの共同体が分裂した後、長期間にわたる致命的な争いへと発展した過程を初めて詳細に記録しました。

研究の詳細は2026年4月9日付で科学誌『Science』に掲載されています。

Scientists Announce The First Clear Evidence of a Chimpanzee ‘Civil War’ https://www.sciencealert.com/scientists-announce-the-first-clear-evidence-of-a-chimpanzee-civil-war Chimpanzees in Uganda are locked in a deadly ‘civil war’ after their group split apart — and scientists don’t know why https://www.livescience.com/animals/primates/chimpanzees-in-uganda-are-locked-in-a-deadly-civil-war-after-their-group-split-apart-and-scientists-dont-know-why
Lethal conflict after group fission in wild chimpanzees https://www.science.org/doi/10.1126/science.adz4944

「かつては仲間だった」巨大集団に起きた異変

研究対象となったのは、ウガンダの「ンゴゴ」と呼ばれるチンパンジー集団です。

この集団は約200頭という、野生では最大規模のチンパンジー社会を形成していました。

チンパンジー社会は一般に「離合集散型」と呼ばれ、個体は小さなグループに分かれて行動しながらも、全体としては1つの共同体としてまとまっています。

しかし、ンゴゴでは1990年代後半から徐々に異変が現れ始めました。

特定の個体同士が常に一緒に行動するようになり、特に3頭の成体オスが中心となる固定的なグループが形成されていきます。

そして2015年頃、この巨大な共同体は明確に2つの集団へと分裂し始めました。

西側グループ中央グループです。

こちらが実際に撮影されたグループ同士が牽制し合う様子の映像。

音量に注意してご視聴ください。

この段階ではまだ完全な断絶には至っておらず、両者の間には交流や協力関係も残っていました。

しかし決定的な変化は、徐々に静かに進行していきます。

交尾は同じグループ内でしか行われなくなり、行動範囲も分離され、ついには互いを避けるようになります。

2015年6月には、両グループが縄張りの中心で接触した際、通常なら再び合流するはずの場面で、一方が逃げ、もう一方が追うという異常な行動が観察されました。

その後、6週間にも及ぶ回避状態が続きます。

こうした変化は一時的なものではなく、集団の構造そのものが崩れ始めている兆候でした。

2018年までには、社会的な結びつきは完全に断絶し、両グループは空間的にも繁殖の面でも完全に分離されました。

かつて共同体の中心だった場所は、両者の境界線となり、オスたちが巡回する「国境」へと変わっていったのです。

次ページ分断はやがて殺し合いへーー「内戦」へ突入

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