Credit:OpenAI,ナゾロジー編集部
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初性交年齢が早いほど「寿命」に不利な傾向、遺伝研究で判明

2026.07.12 22:00:38 Sunday

初めて性交を経験した年齢は、若い時期の個人的な出来事に思えます。

しかし過去の研究では、初性交年齢が早い人ほど、年齢を重ねた後の健康状態が不利になる傾向が統計的に示されていました。

一見、初性交年齢と将来の健康にはなんの関係もなさそうに思えますが、なぜ両者のデータは相関するのでしょうか。

そこで中国・山東大学(Shandong University)公衆衛生学部のKaixian Wang氏らは、初性交年齢と寿命や虚弱などの加齢指標に因果的なつながりがあるのかを、遺伝情報を用いて調べました。

その結果、遺伝的に初性交年齢が早いと予測される傾向は、長寿になりにくい傾向や虚弱度の高さなどと関連しており、初性交年齢が早い人は両親の寿命も短いという関係も示されたのです。

この研究は、2026年3月12日付けで科学雑誌『Healthcare and Rehabilitation』に掲載されています。

Evidence for the causal relationship between age at first sexual intercourse and multidimensional aging phenotypes from a full life cycle perspective: A mendelian randomization study https://doi.org/10.1016/j.hcr.2026.100064

遺伝情報から「初性交年齢と将来の健康」のつながりを探る

初性交年齢には、思春期の家庭環境、教育、性格、精神状態、生活習慣など多くの要因が関係するため、通常の観察研究だけでは原因と結果を切り分けにくい問題があります。

性交開始年齢を研究者が意図的に変え、その後の人生を何十年も追跡する実験も、現実的にも倫理的にも行えません。

そこで研究チームは、メンデルランダム化(Mendelian randomization)という方法を用いました。

これは、初性交年齢が早い傾向と統計的に結びつく遺伝子変異を目印にして、寿命や虚弱度(フレイル指数:心身の弱りを表す指標)との因果的な関係を推定する方法です。

研究チームはまず、英国バイオバンクに登録された39万7338人のデータから、初性交年齢の個人差と統計的に関連する遺伝的傾向を取り出しました。

次に、その遺伝的傾向と、複数の大規模な遺伝研究から得られた長寿、フレイル指数、親の寿命、健康寿命、自己評価による健康状態などとの関係を調べました。

また、長生きしやすさや虚弱のなりにくさなどをまとめた遺伝的な指標「aging-GIP」も分析し、生活習慣、感情、身体的特徴、病気など145項目から、初性交年齢とaging-GIPの関係をつなぐ候補として34項目を抽出しました。

分析の結果、遺伝的に初性交年齢が早い傾向は、aging-GIPの低さ、長寿になりにくい傾向、虚弱度の高さと関連し、男女を分けても結果の方向はおおむね共通していました。

さらに興味深いことに、遺伝的に初性交年齢が早い傾向は、親の寿命が短いという傾向とも関連していたのです。

特に関連が大きかったのは、虚弱度、慢性閉塞性肺疾患(COPD:主に長年の喫煙で起きる病気)、心理的なつらさを感じやすい傾向、注意欠如・多動症(ADHD)でした。

なぜここでADHDが出てくるのでしょうか?

次ページなぜ初性交年齢と老化が結びつくのか?

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