「ハンマー投げみたいなロケット発射システム」のテストが成功
開発される新しいロケット発射システムの高さは50.4mであり、自由の女神像よりも大きな装置となっています。
円盤内部は減圧して空気抵抗が小さくなっており、アームが高速回転しています。
そしてアームの先端にはロケットが装着され、十分加速度が得られた後は、煙突のような発射口から射出されるのです。
最初のテストでは全出力の約20%を使って打ち上げましたが、それでもロケットはテストとしては十分な結果である高度十数kmまで到達しました。
ちなみに今回開発された加速器は、将来予定している完成版の3分の1スケールのバージョンとのこと。
それでも技術を証明するには十分なサイズであり、テストではその性能が実証されたと言えます。
さて新しいロケット発射システムのメリットは、そのエネルギー効率にあります。
電気駆動であるため、従来のロケット噴射に比べて燃料が4分の1、コストが10分の1に削減されるのです。
さらにその仕様から、1日に複数回打ち上げることも可能。
チームは、今後6~8カ月で約30回の打ち上げテストを実施する予定であり、実用化に向けてさらに調整を加えていきます。
「ロケットを放り投げて宇宙まで飛ばす」なんて漫画のようですが、案外、実用化は近いのかもしれません。