うま味の感じ方
私たちはうま味をどのように感じているのでしょうか?
まず舌には味を感知する細胞の束「味蕾(みらい)」があります。
そして唾液に溶け出したうま味物質が味蕾の中に入っていき、うま味受容体に接触するのです。
この接触によって脳に信号が送られ、私たちはうま味を感じるようになります。
さて、物質と受容体はよく鍵と鍵穴に例えられます。
鍵と鍵穴がセットであるように、物質と受容体が一致するときだけ脳に信号が送られるのです。
ところが味覚だけは、この法則には当てはまりません。
受容体である鍵穴が広がっているため、他のいくつかの物質でも反応するのです。
実際、うま味受容体は1種類しかありませんが、複数のうま味物質(グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸)を受け取り、脳に感覚を伝えることができます。
しかしこの特別な受容体には弱点もあります。
鍵穴が広い分、感度が低いのです。
そこで私たちはうま味物質をたくさん摂取することで、1つ1つの感度の低さを補っているのです。
では、これらの特徴から考えると、うま味って結局どんな味なのでしょうか?