”止まった波”『超放射相転移』とはなにか?
今回の研究のテーマとなっている「超放射相転移」とはなんなのでしょうか?
相転移というのは、簡単に言えば水が氷になったり、または水が水蒸気になったりする現象のことです。
温度というのは、分子の持つ運動エネルギーです。
温度が高くなったり低くなったりすると、水を構成している水素や酸素の動き方が変わります。そのため水の状態が固体・液体・気体・プラズマなどに変化していくのです。
このように温度などの条件変化によって、物質の性質が変化することを「相転移」と呼びます。
他にも絶対零度近くまで物質を冷やすと電気抵抗が0になるという超伝導や、600℃以上に加熱すると磁性を失うフェライト磁石などの現象もみな相転移の一種です。
では、この「相転移」という言葉を含む、超放射相転移はどういう現象なのでしょう?
これは研究者によると、物質の状態が変化するだけでなく周囲にある電磁場までが一緒に性質を変化させてしまう現象なのだといいます。
このとき、物質の周囲にある電磁波は、”止まった波”になるのです。
なぜ、そんなことが起きるのでしょうか?