未来ではロボットも筋トレしているかもしれない
今回の研究によって、人間の心臓を使った魚型の生体ロボットが開発されました。
魚ロボットに植えられた2枚の心筋シートはイオン濃度の変化にもとづく収縮と伸びの連鎖を繰り返し、本物の魚のように尾を振って泳ぎます。
また外部からカロリーを摂取することで108日間にも及ぶ持続的な運動が可能であり、さらには心筋が生物学的な成長を起こすことで、遊泳速度・遊泳効率さらには筋肉の動きの協調性が増加していきました。
決まった部品によって決まった範囲でしか動けない従来のロボットとは異なり、生体ロボットには「成長」の概念があるようです。
また今回の研究では、心筋のシートに加えて筋肉の収縮リズムを制御するペースメーカーとなる少数の細胞からなる「自律ノード」も開発され運用されました。
このペースメーカーを左右の心筋シートに1つずつ配置することで、筋肉の動きを最適化し、より本物の魚に近い動きが可能になっています。
研究者たちは今後、人間の心臓細胞をもとに、さらに複雑な生体ロボットを開発していくとのこと。
もしかしたら未来の世界では、ロボットも筋トレをするためにジムに通っているかもしれません。