4月17日頃から「木星・金星・火星・土星」が一直線に!
太陽系惑星が一列に並んで見えるのは、もちろん地球上の空だけです。
各惑星が宇宙空間で一直線に並んでいるわけではありません。
それぞれの惑星は太陽系の平らな軌道面を回っており、お互いがたまたま近くを通ったときに、地球から見るとまっすぐに並んで見えるのです。
なので、太陽系を上から見下ろす観測者には、バラバラに見えるでしょう。
とはいえ、地球から惑星が一列に並んで見えるのは、そうそうあることではありません。
主な太陽系惑星の公転周期は、地球日に換算すると、水星で約88日、金星で約225日、火星で約687日、木星で約12年、土星で約29年です。
このような公転周期のばらつきにより、各惑星は不規則な間隔で互いに接近しています。
そして今年3月下旬から、土星、火星、金星が接近し始めていると報告されていました。
ここに、4月17日頃から木星が加わり始め、4月20日頃に4つの惑星が最も一直線に並んで見えやすくなるとのことです。
日本では、明け方の南東から東の方角に、地平線上の低い方から右斜め上に向かって、木星(約マイナス2等)・金星(約マイナス4等)・火星(約1等)・土星(約1等)と並んで見えます。
ただし、木星は地平線に近いため、少し見づらい可能性もあるようです。
また4月23日頃には、土星の側から月が加わり、さらに豪華な景色が展開されます。
月は徐々に移動し、25日(月)に土星、26日(火)に火星、27日(水)に金星、28日(木)に木星に最接近する見込みです。
さらに6月になると、この並びに水星・海王星、天王星が加わって、より一層華やかな並びになると予報されています。
ただし、海王星と天王星を見るには望遠鏡が必要であり、また空の広い範囲に広がるため、すべてをカメラに収めるのは難しいとのこと。
しかし、このように人の目で見える大規模な惑星直列は、2005年以来3回しか起きていない非常にレアな天体現象なので、見逃さないようにしましょう。
シカゴ・アドラープラネタリウム(Adler Planetarium)の天文学者ミシェル・ニコルズ(Michelle Nichols)氏は、「時々、空に1つか2つの惑星が見えますが、今回のような機会はめったにありません」と話します。
ぜひ、惑星たちの共演をお楽しみください。