動画広告は「ユーザーの目」を遠ざけていた
本研究主任のフェデリコ・カシオーリ(Federico Cassioli)氏とミケーラ・バルコーニ(Michela Balconi)氏はこれまで、ユーザーが動画広告に対し、どのように反応するかを調べてきました。
動画広告は今や、アプリ内のマーケティングツールとして一般的になっており、静止画の広告よりもユーザーの興味を引き、購買につながる可能性が高いと考えられています。
しかし近年の研究で、ユーザーの多くは、注意が散漫になるため、動画広告にあまり興味を示さなくなっていることが示唆されていました。
これは、広告をデザインするマーケティング企業にとって重要な意味を持ちます。
実際に、今回のアイトラッキング調査では、動画広告が過度に刺激的であるため、ユーザーが目を向けたがらないことが示されました。
さらに、動画広告に対するインタラクティビティ(「広告をクリックする」など、ユーザー側からの反応)には、負の効果が認められています。
つまり、ユーザーは動画広告を踏まない傾向が強く、宣伝効果や購買力はむしろ下がっていたのです。
研究チームは、これについて、「動画広告が静止画よりも強い認知負荷を課すため、ユーザーはそれを避けたがる」という以前の調査結果を証明するものと述べています。
では、動画広告に取って代わるベストな宣伝手法は何なのでしょうか。