「百耳は一見に如かず」を素粒子学で行う
今回の試みにより、陽子の内部で飛び回る素粒子たちのダイナミックな様子が目でみてわかるように視覚化されました。
このような正確な視覚化が可能になったのは、過去20年の量子色力学の発展と粒子加速器の観測技術の向上に起因します。
過去にも陽子が実際にどんな「感じ」になっているかを描いたアニメーションはありましたが、実際の観測方法に基づいたものは今回がはじめてとなります。
研究者たちは今回の試みで得られた視覚化された陽子を、米国の高校での教材に取り入れていくことを予定しているとのこと。
視覚的な理解があれば、難しいアルファベットの羅列や組み合わせパターンを暗記するよりも遥かに効率的に、素粒子学を理解することが可能になります。
研究者たちは今後、視覚化の範囲を原子レベルに発展させていきたいと述べています。