あくびにはどんな機能があるのか?
あくびは、魚から鳥、マウス、サル、ヒトに至るまで、多くの脊椎動物で確認されており、私たちの共通祖先がかなり古くに進化させた行動と考えられています。
その機能は長らくの間、謎めいていましたが、近年の研究で、あくびには「脳を冷やす機能がある」ことが明らかになってきました。
進化生物学者で、本研究主任のアンドリュー・ギャラップ(Andrew Gallup)氏によると、あくびは「冷たい空気の吸入と口腔周囲の筋肉のストレッチを同時に行うことで、脳への冷たい血液の流れを増加させ、体温調節をしている」のだという。
脳は適切な温度で最もよく働き、脳の温度が上がりすぎると、注意力や集中力を欠いてしまいます。
その対策として動物たちは、あくびにより脳を冷やすことで、集中力を回復させようとしているのです。
室温が高くなったり、ご飯を食べて体がポカポカし始めると、あくびが出やすくなるのはこのためでしょう。
では、あくびが仲間に伝染することには、どんなメリットがあるのでしょうか。