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Credit: NYU – Evidence Mounts for Alternate Origins of Alzheimer’s Disease Plaques(2022)
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脳細胞に咲く「毒の花」がアルツハイマー病の真の原因だった!

2024.10.19 Saturday

私たちはとんでもない勘違いをしていたのかもしれません。

米ニューヨーク大学(NYU)で2022年に行われたマウス実験によって、長年アルツハイマー病の原因と考えられてきた「アミロイドベータの蓄積」は、真の原因が起こした副次的な結果にすぎない可能性が示されました

研究では、アミロイドベータが蓄積するより「かなり前」の段階で、すでにマウスの脳細胞が麻痺状態にあり、「毒の花」と呼ばれる異常な構造が発生している様子が示されています。

アミロイドベータを排除するように設計された薬がどれも効果を発揮できていないのも、真の原因となる「毒の花」を見過ごしていたいたからだと考えられます。

認知能力を蝕む、美しくも恐ろしい「毒の花」の正体とはいったい何なのでしょうか?

研究の詳細は2022年6月2日付で科学雑誌『Nature Neuroscience』に掲載されています。

Evidence Mounts for Alternate Origins of Alzheimer’s Disease Plaques https://nyulangone.org/news/evidence-mounts-alternate-origins-alzheimers-disease-plaques
Faulty autolysosome acidification in Alzheimer’s disease mouse models induces autophagic build-up of Aβ in neurons, yielding senile plaques https://doi.org/10.1038/s41593-022-01084-8

アミロイドベータの蓄積がはじまる前に何かが起きていた

よく見るアルツハイマーを特集したテレビ番組や解説動画などでは、毒性のある「アミロイドベータ」と呼ばれるタンパク質の蓄積が原因で細胞が死に、アルツハイマー病を引き起こしていると述べられています。

このアミロイドベータが原因とする説は「アミロイドカスケード仮説」と呼ばれており、ここ30年にわたりアルツハイマー病の原因と考えられていました。

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脳内に咲く「毒の花」の正体とは?/ Credit: NYU – Evidence Mounts for Alternate Origins of Alzheimer’s Disease Plaques(2022)

しかし奇妙なことに、アミロイドベータの蓄積を妨害したり分解したりするように設計された薬を投与しても、アルツハイマー病の進行を止めることはできませんでした。

原因を叩いているのに結果が変わらないのならば、考えられる理由は「技術的な問題」か「仮説そのものが間違っている」かのどちらかです。

そこで今回、ニューヨーク大学の研究者たちは、遺伝操作でアルツハイマーになるように運命づけられたマウスの脳細胞を詳細に観察し、アミロイドベータ蓄積の前に何か他の異変が起きていないかを確かめることにしました。

結果、マウスの脳細胞に、まるで花のような形をした異常な構造が出現していることを発見します。

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