大人は「子どもの嘘」をどう感じている?
嘘を言わずに本当の事を言ってほしい、というのは誰もが抱く感情でしょう。
「上司に仕事で嘘の報告をする部下」「お世辞ばかりで陰口を言う人」には当然嫌気がさします。
だから大人たちは、子どもたちには「嘘をつかずに正直であるべきだ」と教えます。

しかし実際のところ、社会という場は正直さを求めているでしょうか?
面接で本当ことだけ言う人はいないでしょうし、目上の人の問題点を率直に指摘するのも難しいことでしょう。
そう、社会とは嘘を上手に使いこなさないと生きていくことが難しい場所なのです。
この矛盾に対して、ブリンシバル氏ら研究チームは、大人が子どもたちの正直な態度に対してどのような反応をしているか調査することにしました。
アメリカ北東部に住む大人267人を対象に、6~15歳の子どもたちがさまざまな状況で真実を語ったり嘘をついたりする動画をいくつか見せたのです。
ある動画では、親と喧嘩した妹がどこに隠れているか、親が子どもに尋ねます。
子どもたちはビデオの中で、以下の4種類の嘘または真実を語りました。
- 率直に真実を語る
- 真実をいくらか曖昧にして語る
- 微妙な嘘を織り交ぜる
- 露骨に嘘をつく
例えば上記のシナリオで子どもたちは、「妹は玄関の外に隠れている」と率直に真実を語ったり、「宿題をしに図書館に行った」とあからさまな嘘をついたりしました。
また「外にいるかもしれない」と真実をいくらか曖昧に語ったり、「寝たかもしれない」と言い切らない形式の微妙な嘘をついたりするケースもありました。

そして参加者たちは、それぞれの動画を見た後に、信頼性、優しさ、有能さ、好感度、知性、誠実さなど、その子どもの特性を評価。
さらに参加者には、子どもの親だった場合、その嘘や正直さを咎めたり誉めたりするかどうかも尋ねました。