19カ月の幼児はアニメと現実を区別できる
19カ月の幼児はアニメと現実を区別できる / Credit:Depositphotos
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「アニメと現実の区別」生後19カ月から可能と判明

2021.12.03 Friday

アニメは子供から大人まで楽しめますが、現実とは区別しなければいけません。

ほとんどの人は、アニメの主人公や出来事は「画面の中だけのもの」だと知っています。

では私たちは、いつからアニメと現実を区別できていたのでしょうか?

ハンガリー・中央ヨーロッパ大学(CEU)認知科学部に所属するバルブ・レーベンク氏ら研究チームは、生後19カ月の幼児が画面に映されたアニメーションと現実の違いを区別できると発表しました。

研究の詳細は、9月10日付の科学誌『Open Mind』に掲載されています。

New cognitive science research gives insight into how infants understand on-screen animated events https://www.psypost.org/2021/11/new-cognitive-science-research-gives-insight-into-how-infants-understand-on-screen-animated-events-62175
For 19-Month-Olds, What Happens On-Screen Stays On-Screen https://direct.mit.edu/opmi/article/doi/10.1162/opmi_a_00043/106926/For-19-Month-Olds-What-Happens-On-Screen-Stays-On

幼児はアニメと現実を区別できるの?

心の成長過程を研究する発達心理学では、実験の中で幼児に簡単なアニメーションを見せることがよくあります。

幼児たちはアニメーションに対してしっかりと反応するので、内容を理解できていると言えます。

しかし、ここで1つの疑問が生じます。

それは、「幼児はアニメの出来事を現実と区別できているのか?」というものです。

この点を調査するため、研究チームは、生後19カ月の幼児に対して複数の実験を行いました。

現実世界で幼児はボールが入った箱を正しく答えられる
現実世界で幼児はボールが入った箱を正しく答えられる / Credit:Barbu Revencu(CEU)_For 19-Month-Olds, What Happens On-Screen Stays On-Screen(2021)

1番目の実験では、現実世界で木製のシーソーからボールが2つの箱のうち片方に落ちる様子を見せました。

この時幼児は、ボールの軌道を正確に追えていました。

つまり実験に参加した幼児には、ボールがどこに落ちたか判断する能力がある、と言えます。

そしてチームは続く実験によって、幼児の「区別する力」を見極めようとしました。

次ページ幼児は「アニメの出来事と現実の出来事は別物」だと知っている

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