コードレッド(Code Red)

コードレッドは2001年に発見されたコンピュータウイルスです。
マイクロソフトのWebサーバーサービス「IIS」の脆弱性をついたものであり、プログラム・ファイルをもたない「ファイルレス」のウイルスでした。
それまで通常のウイルスには、実体のとなるプログラム・ファイルが存在していました。
そのためセキュリティソフトは、コンピュータ上にある不正ファイルを検索・監視するという方法をとっていました。
ところがコードレッドはファイルをもたずに直接メモリー内で活動します。
そして、ほとんど痕跡を残さずに、感染したデバイスを使用してWebサイトを攻撃。
「中国人によるハッキング(Hacked By Chinese!)」というメッセージを残しました。
ホワイトハウスをはじめとする多くの政府機関のWebサイトが攻撃され、サイトの削除を余儀なくされました。
被害が拡大したのは2001年7月19日であり、この日は「世界中でWebサイトに繋がりにくい」という事態にまで発展しました。