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Credit: canva(ナゾロジー編集部)
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「なぜ昆虫は海にいないのか?」理由をわかりやすく解説 (2/2)

2023.04.21 18:00:26 Friday

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海と陸では「外骨格のレシピ」が全然ちがう!

「なぜ昆虫は海に進出できないのか?」

この問題はもう100年以上も前から議論されていることです。

これまでの説としては

1)塩分など海水環境に適応できない理由がある

2)水圧で体内の気管(昆虫が呼吸に使っている器官)が壊れてしまう

3)魚による捕食圧が高すぎる

4)昆虫が海で獲得できるニッチ(生態系での地位)が、甲殻類によって占有されており、後からつけ入る隙がない

といった様々な仮説が立てられています。

ただどの仮説も推測の域は出ておらず、科学的にスッキリした説明は提唱されていませんでした。

そんな中、東京都立大学と杏林(きょうりん)大学の研究チームが2023年に有力な新説を発表します(Physiological Entomology, 2023)。

それによると、謎の答えは昆虫と甲殻類における「外骨格のレシピ」の違いにあるとのこと。

一体どういうことか?

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Credit: 東京都立大学 – 昆虫学の大問題=「昆虫はなぜ海にいないのか」に関する新仮説(2023)

昆虫と甲殻類が遺伝的に近縁関係にあり、外骨格のレシピの一部も互いに共通している点は確かにあります。

例えば、エビの殻に含まれる「トロポミオシン」という物質は、私たちが毛嫌いする”黒光りのG”の外骨格にも含まれているのです。

しかしそれでも昆虫と甲殻類の外骨格には大きな違いがあります。

まずもって、甲殻類の殻は海水に豊富に含まれている「カルシウム(Ca)」を主原料として使っています。

カルシウムを材料とすることで、外骨格がより頑丈で重みが増すことになるのです。

これは天敵の攻撃から身を守ったり、海中の高い水圧に耐えるのに欠かせません。

一方で、4億年以上前に陸に上がったムカデエビは愕然としたことでしょう。

陸上には海とは違ってカルシウムがほとんどなかったからです。

しかし陸上でも乾燥や天敵から身を守るには硬い外骨格が必須。また昆虫は中がふわトロなので、外骨格がなければまともに歩けません。

「どないしよ?」と考えた昆虫の祖先はカルシウムではなく、空気中に豊富にある「酸素」を代用することにしました。

空気中には海中とは違って30倍以上の酸素量があったからです。

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Credit: 東京都立大学 – 昆虫学の大問題=「昆虫はなぜ海にいないのか」に関する新仮説(2023)

研究チームが調べたところ、昆虫は空気中にたっぷりある酸素分子に加え、「マルチ銅オキシデース2(MCO2)」と呼ばれる酵素をかけ合わせる化学反応によって、外骨格の硬化を行っていることが判明しました。

そしてこのMCO2は昆虫が独自に進化させた酵素であって、甲殻類には存在しないことがわかったのです。

ただ酸素を主原料としたことで、カルシウムを使ったときのような頑丈さは再現できませんでした。

しかし失うものあれば得るものありで、酸素を使うことで殻の大幅な軽量化につながり、そのおかげで昆虫は飛翔能力を獲得できたと考えられています。

このように、酸素は豊富だがカルシウムが欠乏している「陸上」と、酸素は少ないがカルシウムが豊富な「海中」とでは、外骨格の作り方が大きく異なるのです。

こうした違いが昆虫をして、海に戻ることを妨げている大きな原因だと言えるでしょう。

この障壁を無視して海に適応しおうものなら、軽すぎて海面にぷかぷか浮いてしまい、簡単に魚や海鳥の餌食となってしまうはずです。

またそもそもの話ですが、現時点では昆虫が海に戻るメリットは何もありません。

飛行能力を得て空中に進出できた生物はなかなかおらず、地上を闊歩する多くの凶暴な生き物から身を守ることに成功しています。

なので昆虫たちは「フッ、俺たちにレベルになれば海に戻る必要なんてないのさ」と高みの見物をしているのかもしれませんね。

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「なぜ昆虫は海にいないのか?」理由をわかりやすく解説 (2/2)のコメント

ピヨリーノ

とっても楽しく拝読させて頂き、ありがとうございました。最後の昆虫のかっこいいセルフの「フッ、俺たちにレベルになれば海に戻る必要なんてないのさ」の、俺たちにの「に」は、「の」が妥当かと思い、大変恐縮ですが、コメントさせて頂きました。これからも、楽しみにしております。

TENZAN

違います。

海に昆虫が生息していないのは、「海中に花(受粉構造を持つ植物様生命体)」が存在しないから。

昆虫と花は、互恵関係にあるので、花が育たないから、昆虫がいないのであって、昆虫がいないから、花の成る植物が海中に存在しない。
昆虫を介して受粉する植物が、海中にないから。

    ask

    大学の長年の研究を簡単に否定しておいて、持論を適当に述べるのであればあなたの肩書きぐらいは述べなさい ただの素人の妄想でないのなら。

    そもさんせっぱ

    ん〜面白い視点だけど、花粉や花蜜を食べない昆虫も沢山いるよね?確かに虫媒花の植物は花粉を媒介してくれる昆虫が居ないと子孫残せないけど、虫媒花の植物が無いと全ての昆虫が生息できないわけでは無いから、残念ながらTENZAN氏の説よりも、この記事の説の方が説得力あるかな。

    nanohana

    逆だと思います。

    八千代神

    植物の受粉に全く関与しない昆虫もいる(大半がそう)のと、陸に出たから花にありつけたわけで、それを目的や生活義務にはしていないはず!

    ゲスト

    ウミヒルモ

    こんにちは!肉食昆虫です

    受粉に何の寄与もしていない昆虫なんてゴマンと存在するが。そもそも水生昆虫の類いはほぼ全て花と関係ない。よくそんなんで自信満々に「違います」なんて言い切れるなキミ。

ゲスト

陸に上がるときはどうやってそれ置き換えていったのでしょうね。

ニジマスちゃん

TENZANさんの内容は間違っています。昆虫は受粉構造を持つ植物がなくても存在します。

HENJAN

受粉と関係しない昆虫は、TENZANは昆虫とみなしません。受粉に関係しない昆虫などこの世界にはいないのですから。

受粉を介在する6本足の虫だけが昆虫であるので、その理屈が成り立たないから、海には昆虫がいないのであって、その認識だから、受粉と関係しない昆虫という存在は認めない。

植物を介して存在する昆虫しか、世界にいないから。

ゲスト

“昆虫は中がふわトロ”って言い回し好き

鈴木

(幼虫のみ汽水域に棲む昆虫は多くの種類があるそうですが)幼虫から成虫まで主に水中に棲むゲンゴロウなどの甲虫の仲間、タガメなどのカメムシの仲間は、淡水の湛水中にはいますが、汽水域にはいないようです。
塩分排出・取り込みあるいは体液の浸透圧変動耐性といった生理的な適応が難しいのか、低酸素や貧酸素といった環境ストレスへの適応が難しいのか、さまざまな魚種や鳥などの捕食圧に耐えられないのか?気になります

鈴木の押しは、「ガス交換をする気管とか排泄のマルピーギ官が体中に張り巡らされて、浸透圧調節をすべき表面積が広すぎてコストがかかる」です。クモ類は書肺/書鰓、海から汽水・淡水に適応したヨコエビやコツブムシのなかまは、鰓脚をもっています。分散方式よりも集中制御方式の方が新しい世界に進出しやすそうに見えます。

鈴木

(幼虫のみ汽水域に棲む昆虫は多くの種類があるそうですが)幼虫から成虫まで主に水中に棲むゲンゴロウなどの甲虫の仲間、タガメなどのカメムシの仲間は、淡水の湛水中にはいますが、汽水域にはいないようです。
塩分排出・取り込みあるいは体液の浸透圧変動耐性といった生理的な適応が難しいのか、低酸素や貧酸素といった環境ストレスへの適応が難しいのか、さまざまな魚種や鳥などの捕食圧に耐えられないのか?気になります

鈴木の押しは、外骨格ではなく、内部の方です。
「ガス交換をする気管とか排泄のマルピーギ官が体中に張り巡らされて、浸透圧調節をすべき表面積が広すぎてコストがかかる」です。クモ類は書肺/書鰓、海から汽水・淡水に適応したヨコエビやコツブムシのなかまは、鰓脚をもっています。分散方式よりも集中制御方式の方が新しい世界に進出しやすそうに見えます。

ゲスト

陸から海に戻る変態的な進化を何度も果たしてきたのは思いつく限り脊椎動物だけです。
多くの陸上植物や有爪動物、多足類など昆虫以外にも海へ戻れないグループはいます。

ゲスト

昆虫は中がふわトロなんだぁ… 食べたの?

    変態紳士

    なかなかいけるぞ。草食よりの虫とかだと木の実っぽい味だし、足とか羽とか取れば不快感なく食べられる

蒲焼承太郎

海は生物の母

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