まるで高くジャンプしているように感じるVR用追加デバイス「ジャンプモッド」
ジャンプモッドは、通常のバックパック(リュックサック)と同じように背負うだけで使用できます。
そしてユーザーのジャンプに反応して、背面のおもり兼バッテリー(2kg)がモーターで瞬時に上下に動くようになっています。
このおもりが移動したときの負荷が、ユーザーに高いジャンプや落下の感覚を与えてくれるのです。
例えば、プレイヤーがゲーム内に対応して少しジャンプすると、おもりが上に移動し、高くジャンプしているように感じさせることができます。
またゲーム内でプレイヤーが着地する際、おもりを上から下に移動させることで、まるで高いところから飛び降りたような「強烈な着地」を体感させてくれます。
おもりの移動タイミングを調整することで、ジャンプの高さや着地の衝撃を自由に調整できるのです。
テストゲームでは、プレイヤーが障害物を強力なジャンプで飛び越えたり、ジャンプの後にカボチャを踏みつぶしたりしました。
またゲーム内のトランポリンを使って高くジャンプし、天井の鍵を入手するというミッションにもチャレンジしました。
どれも現実以上の「仮想のスーパージャンプ」ですが、テスト中のプレイヤーは、まるで自分が本当に高く飛んでいるように感じました。
さらにジャンプモッドを使用した場合と使用しない場合の比較実験においても、ジャンプモッドがプレイヤーの感覚を有意に高めることが分かりました。
ちなみに、この没入感を実現させるためには、デバイスがユーザーのジャンプを正確に検知し、即座に対応することが重要です。
この点ジャンプモッドは、ジャンプ検出アルゴリズムがユーザーのジャンプの4つの段階(ジャンプする瞬間、上昇中、下降中、着地)を検出してくれますが、十数人が参加した正確性を確かめるテストでは、すべての段階を94%の精度で検出できました。
この高い検出精度のおかげで、違和感のないジャンプ感覚が得られるのです。
現在、研究チームはジャンプモッドの改良を目指しています。
近い将来、VRゲームを楽しむ誰もが、マリオやソニック、忍者、バスケットボール選手、高跳び選手のように高くジャンプし、特別な爽快感を楽しむことでしょう。