ガス雲を消費するブラックホールのイメージ
ガス雲を消費するブラックホールのイメージ / Credit:John A. Paice_Astronomers reveal the largest cosmic explosion ever seen(2023, University of Southampton)
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研究者も困惑する観測史上最大の宇宙爆発! (3/3)

2023.05.17 Wednesday

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超大質量ブラックホールが巨大なガス雲をゆっくりと消費している説

ワイズマン氏ら研究チームは、AT2021lwxに関する様々な説明を検討し、調査を続けた結果、別の理論を提案しています。

彼らの説は、「太陽の数千倍もの大きさをもつ巨大なガス雲が、超大質量ブラックホールによってゆっくりと消費されている」というもの。

ブラックホールの周囲に存在していた巨大なガス雲が、その軌道から外れてブラックホールに飲み込まれ、これによって巨大なエネルギーの放出が生じ続けているというのです。

この説からすると、AT2021lwxはクエーサーに似ているように感じられます。

クエーサーのイメージ
クエーサーのイメージ / Credit:NASA(Wikipedia)_クエーサー

確かに宇宙でAT2021lwxと同等の輝きを持ち長期間持続している天体は、宇宙で最も明るい天体の1つであるクエーサーくらいです。

そしてクエーサーの正体は、銀河の中心にある超大質量ブラックホールだと考えられています。

このブラックホールが周囲のガスや塵を取り込むことで明るく輝いているのです。

しかしAT2021lwxが存在する場所には、銀河の存在を示す証拠が見つかっていません。

ワイズマン氏は、「AT2021lwxは3年前に何もないところから突然燃え上がり、今も燃え続けている。どこからともなく突然現れたのだ」と語っています。

観測史上最大の宇宙爆発「AT2021lwx」の正体は、未だ謎に包まれています。

今後チームは、彼らの理論を確かめるため、更なるデータ収集とシミュレーションを実施する予定です。

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