観測史上最大の宇宙爆発
宇宙爆発「AT2021lwx」は、2020年にカリフォルニアの光学観測装置ZTF(Zwicky Transient Facility)によって初めて発見されました。
この爆発は宇宙が誕生して60億年が経過したころ、地球から80億光年離れた場所で発生したようです。
そして爆発が観測されて以来、現在まで(つまり3年以上)燃え続けており、ワイズマン氏ら研究チームによって調査と研究が続けられています。
しかし、記録上最大の爆発と言われても、「どういう意味で最大なのか?」と感じる人は多いでしょう。
ワイズマン氏によると、AT2021lwxは「太陽の約2兆倍明るい」とのこと。
しかし、AT2021lwxは記録上最も明るい爆発ではありません。
2022年、天文学者たちは「GRB 221009A」と呼ばれる観測史上最も明るい爆発(ガンマ線バースト)を目撃したからです。
それでもGRB 221009Aの持続時間は10時間ほどであり、AT2021lwxと比べると、ほんのわずかな時間だと言えます。
当然、3年以上も爆発が続いているAT2021lwxの方が、放出したエネルギーの合計がはるかに大きく、それゆえ研究チームは、AT2021lwxが観測史上「最大」の宇宙爆発であると述べているのです。
では、観測史上最大の爆発の正体は一体何なのでしょうか?