3Dモデル生成AIの可能性
Shap-Eは、ロールプレイングゲーム(RPG)でプレイヤー独自のアイテムを生成するシステムに利用できるかもしれません。
ゲーム内の鍛冶屋に「黒光りする刀身150cmの大太刀を作ってください」「ダイヤモンドとエメラルドで装飾された豪華な金の盾を作ってください」などと、独自のアイデアでアイテム作成を依頼し、実際に入手できるのです。
これをオンラインゲームに導入するなら、ユーザー同士で独自にデザインした武器や家具を売買する、といったシステムなども構築できるでしょう。
またShap-Eのような3Dモデルを生成するAIは、現実の仕事でも役立つ可能性があります。
例えばゲームや映画、また建築・家具の3Dデザイナーが、作業を簡略化できるかもしれません。
大まかな造形をAIで瞬時に行い、細かな部分をデザイナー自身が修正したり付け加えたりして、品質を向上させるのです。
さらに将来、Shap-Eの性能が画像生成AI並みの飛躍を遂げる可能性もあります。
口頭で指示するだけで、クリエイターの作品と見分けがつかないレベルの3Dモデルが生成されるかもしれないのです。
加えて生成したモデルは、3Dプリンターを通して、現実世界に出力することも可能でしょう。
趣味の範囲であれば、自分が考案した独自の外見・ポーズのキャラクターのフィギュアを言葉1つで入手する、なんてことも十分あり得るのです。
Shap-Eの実力からすると、これらが実現するのはまだ先ですが、夢物語というわけでもありません。
現在Shap-Eはオープンソースとして公開されており、これを利用する人々によって、3Dモデルを生成するAI技術は一気に加速すると考えられます。