孤独を感じている人は特異な脳反応を示す
今回の研究チームは、孤独を感じている人と感じていない人たちに同じ体験をしてもらい、その際の神経反応がどれだけ類似しているか評価を行いました。
具体的には、大学生66名(18歳から21歳)にビデオを視聴させ、その間の脳活動をfMRIで追跡しました。
そしてこれらのデータを、事前調査に基づく2つのグループ(「孤独を感じている人(35人)」と「孤独を感じていない人(31人)」)に分類しました。
さらに、分類したデータを使って、①孤独を感じている人のペア、②孤独を感じている人と感じていない人のペア、③孤独を感じていない人のペアを作り、彼らが同じ動画を観ているとき、動画の特定のシーンや出来事に対して、脳反応が類似するどうかを調べました。
もし脳反応が異なる場合、その人は「同じ体験をしているにも関わらず、他の人とは感じ方が異なっている」と解釈することができます。
結果、孤独を感じない人のペアでは、同じ動画に対して類似した脳反応が検出できたのに対し、孤独を感じている人のペアでは、同じ動画を見ても、脳反応がそれぞれ異なっていることがわかったのです。
この結果はどういうことを意味するのでしょうか?