鉄砲やキリスト教と共に、日本に上陸したたばこ
たばこの起源は古代から遡ることができます。
たばこはもともとアメリカ大陸の中央部に広がる地域で、先住民によって神聖な儀式や薬として使われていたと言われています。
その後16世紀の初め、アメリカ大陸を探検したスペインの航海者たちが、たばこと出会い、これを持ち帰ったことでヨーロッパにもたばこが広まっていきました。
そして16世紀末にはポルトガルを経てアジアへも広まっていったのです。
日本へのたばこの伝来は、ポルトガル船が16世紀半ばに長崎に初めて上陸したことがきっかけとされています。
当初は医薬品として扱われ、当時の日本社会では珍奇な輸入品として受け入れられました。
そして江戸時代初期には徐々に一般庶民にも広まり、高級品としてのイメージから、身近な日常の一部となっていったのです。
当時たばこは諸病平癒の薬として扱われており、病人や老人などが積極的に喫煙していました。
もちろん現在のように、たばこが健康を害するものであるとは誰も捉えられていなかったです。
しかし、そうでありながら幕府は禁煙令を発することになります。それは理由はなんだったのでしょうか?