続々と公開されるUAPとの遭遇
2020年、米国国防総省はアメリカ海軍が撮影したUAPの動画を公式に公開しました。
興奮したパイロットの様子も記録されているその動画は、世界中で話題を呼びました。
動画が公開された当時、パイロットたちが「物体はリアルな人工物だった」と証言したことからも、このUAPが確かにそこに存在していたことが窺えます。
UAP(未確認空中現象)と聞くと馴染みがない人も多いかもしれませんが、これまでUFO(未確認飛行物体)と呼ばれてきた現象に関して、公式で科学的なアプローチを進める中で、アメリカの公的機関はその呼称をUAPに変更したのです。
アメリカ海軍などが撮影したUAPの動画は、ここ数年で何度か公式に公開されており、その度に話題を読んできました。
そんな中、米国国防総省はつい先日の8月31日、UAPに関する目撃情報を一般公開するサイト『AARO』を立ち上げました。
このサイトには、上記動画を含む米海軍などによって撮影されたUAPの動画が現時点で8本アップされており、米国のUAPに対する本気具合が見て取れます。
また、今後このサイトには、政府関係者や軍人などによる情報もアップされる予定の他、より広い範囲の人々の目撃情報も公開される予定です。
しかし、多数の目撃情報があるUAPですが、詳細なデータが不足しているため、科学的な結論を導き出すのは難しいとされています。
その問題に取り組むため、NASAは16名の専門家から成るチームを立ち上げました。
このチームは、科学、航空、データ解析の分野の専門家からなり、UAPに関する問題に論理的かつ科学的にアプローチし、NASAへの助言を主な役割としています。
昨年10月に活動を開始したチームは、NASAや他の関連機関と連携し、UAPの研究をすすめてきました。
そして遂に、調査の詳細な報告書が本日公開されるのです。
NASAは取得したデータを公然と公開するとの声明を出しているため、驚くべき報告がなされるかもしれません。
UAP、UFOと聞くと、どうしても他の星から来た宇宙人の乗り物というイメージがついてしまいますが、その物体の正体が何であれ、空中に存在していることは間違いありません。
NASAは航空機の安全を確保するというミッションも持っているため、UAPの研究は、航空の安全性と国家安全保障の観点からも非常に重要となっています。
NASAは「我々は、UAPに対する大きな関心と答えを求める強い希望を理解しており、これらの未知の現象をしっかりと科学的に研究し、解明することを責務としている」と声明で述べています。
今回の報告で、すべてのUAPに関する疑問が解消することはないでしょうが、もしかすると長年の謎が少しでも解明されるのかもしれません。
報告を楽しみに待ちましょう。
YouTubeライブは、NASAのチャンネルから見ることができます。