通行料にサトウキビを納めさせるゾウたち
では実際にゾウがトラックを止めてサトウキビを盗み食いする様子を見てみましょう。
In Cambodia and Thailand, elephants have developed the ability to take advantage of their right of way by stopping sugar cane trucks in order to snatch a quick snackpic.twitter.com/5gxzhtjC2k
— Massimo (@Rainmaker1973) September 25, 2023
1頭のゾウが道路の側で待ちかまえ、サトウキビを荷台に積んだトラックが通りかかると、その前に飛び出して車を止めさせます。
この映像では「止まれ〜!」と言わんばかりに「パオ〜ン!」と一声鳴いているのが聞こえます。
これには運転手もブレーキを踏まざるを得ません。
トラックが止まるとゾウは荷台の方にまわり、サトウキビを一つかみ頂いてからトラックを通しています。
同じ行動はサトウキビを積んだトラックが通るたびに観察されていますが、それ以外の乗用車を妨害することは一度もありません。
これはゾウがサトウキビを積んだ車を遠目からしっかり見分けていることを意味します。
そしてトラックが近づくと道路上に立ちふさがり、サトウキビを頂くまでは通さないのです。
まさに通行料を取る関所のようですね。
こちらはインドで撮影された映像ですが、トラック運転手が自ら荷台に上がって、ゾウの母子のために仕方なくサトウキビを分け与えています。
Xの投稿者は「ジャングル税(Jungle tax)」と冗談めかして書いています。
Jungle tax☺️☺️ pic.twitter.com/BW89UWuxwk
— Susanta Nanda (@susantananda3) September 1, 2023
こうした行動は近年、タイやインド、カンボジアなど、野生ゾウが生息する森林の中を通る道路でよく見られるようになっているそうです。
しかし、人間側がゾウたちの生息域にますます進出していることを考えると、ゾウが通行税を取ることも正当化されるべきかもしれません。
ただ一見微笑ましい光景に思えますが、体格の大きいゾウたちが人間のサトウキビに興味を示す傾向はあまり良いこととは言えません。