経済学部も工学部もなかった中世ヨーロッパの大学の学部

それでは中世ヨーロッパの大学の学部はどのようなものであったのでしょうか?
中世の大学に入学した場合、まずは教養学部に所属し、リベラルアーツについて学びます。
リベラルアーツとは文法、修辞、論理、数学、音楽、幾何、天文の七教科のことを指し、ローマ時代末期の頃から自由民に必要な教養として言われていました。
教養学部を終了した学生は、その上にある神学部、法学部、医学部の3つの上級学部のいずれかに進学し、それぞれ聖職者、法律家、医師になるための専門教育を受けました。
なお各大学は現在の大学のように看板学部を持っており、パリ大学は神学部、ボローニャ大学は法学部、サレルノ大学は医学部を看板学部にしていました。
また教養学部を修了した後、全員が上級学部に進学するわけではありませんでした。
例えば後に物理学者として名を馳せるアイザック・ニュートンはケンブリッジ大学の教養学部を卒業後上級学部には進学せず、大学の研究員として就職し、後に幾何学や算術、天文学といった科目を教える教授になっています。



























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