無重力下でもコーヒーを楽しめる「スペースカップ」

NASAが開発したスペースカップ(またはキャピラリーカップ)は奇妙な形状をしていますが、この形状には宇宙でコーヒーをすするための秘密が隠されています。
このカップは、表面張力によって液体が細い隙間を移動する「毛細管現象」を利用しています。
毛細管現象の身近な例としては、細い管の中を重力に逆らって水がのぼることや、ティッシュに水がしみ込んでいくことなどが該当します。
そしてスペースカップでは、飲み口に向かって全体の形状が細くなっているのが分かりますね。
スペースカップでは、この細い部分で、表面張力の作用により毛細管現象が起こるようになっています。

結果として、重力が無くても、コーヒーが飲み口に流れていくのです。
後は、少し広がった飲み口にたまるコーヒーを「ズズズッ」とすすることで、まるで地上にいる時のようにコーヒーを楽しむことができるというわけです。
Having a nice cup of coffee looks slightly different in space… 😉 Check it out! #MissionMinerva #CoffeeBreak #SpaceTok @esa @esaspaceflight @Space_Station pic.twitter.com/Z68rXcPZgx
— Samantha Cristoforetti (@AstroSamantha) October 12, 2022
またスペースカップを用いると、パック+ストローではあまり感じられなかった「コーヒーの香り」も楽しむことができるのだとか。
宇宙でのコーヒーは美味しくなかった。これだけで話は終わりませんよ(笑)。以前紹介した毛細管現象と表面張力を利用したスペースカップ。これで、同じコーヒーを飲んでみたら?美味しい!コーヒーの味と香りを楽しみながら見る地球。科学の力を実感! pic.twitter.com/khxQk3hsgE
— 油井 亀美也 Kimiya.Yui (@Astro_Kimiya) August 21, 2015
もちろん、その涙型の縁と全体の形状により、慎重にコーヒーを注ぐなら、コーヒーがカップからあふれ出ることもありません。
そしてこの発明は特許も取得されており、現在ではプラスチック製のほかに陶磁器製のスペースカップも存在するようです。

無重力下でもカップでコーヒーが飲めるなんて素敵ですね。
次にコーヒーブレイクを楽しむときには、宇宙ステーションにいる宇宙飛行士たちのことを思い出してみてください。

過酷な環境にいる彼らも、私たちと同じようにカップを傾けてコーヒーをすすっており、ほっと一息ついているのかもしれません。























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うーんこの…形状から、何か宇宙と生命の神秘的な繋がりを感じずにはいられない…
俺もマンコに見えます\(^o^)/
これ昔見たなー
覚えてる。感銘を受けた
と言っても一年ちょっとまえか
その頃は物作りや設計に疎かった気がするな
それでも宇宙ではおいしくなさそうです。
おそらく安全上の理由で、アッチッチのコーヒーではなく、ぬるいコーヒーが給湯されるでしょうから香りは出にくいし、無重量なので対流がおこらず、アロマは広がりにくいでしょう。ミルクやシュガーを入れる派の場合、液体の濡れ性が変わって、カップの周りにコーヒーがしみ出してくるやもしれません。
宇宙でコーヒーの香りが楽しめないということは、(NASAが宇宙食用に開発した)フリーズドライ技法でなくて、かさばらないスプレードライのコーヒー粉で十分ということですね。