Mars
Mars / Credit:NASA/JPL/MSSS
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夕焼けは青色!『火星』ー最も多くの探査機が訪れている惑星 (2/6)

2024.08.12 Monday

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火星の地理

火星の赤道付近には、アマゾニス平原と呼ばれる平原が広がっています。アマゾニス平原は、火星で最も滑らかな平原の1つで表面は赤い土でおおわれています。

赤い土は鉄の赤さびで、黒い岩石もむき出しになっています。

アマゾニス平原が滑らかな理由として、比較的最近の火山活動によってできた溶岩流に覆われたことや河川活動によって土砂が堆積したことなどが考えられています。

これは火星の地下にもマグマの活動があり、最近まで火山活動や河川の流れが存在したことを意味しています。(最近と言ってもそれは何億年というスケールです)

ただ火星の火山は地球とはいろいろと異なる特徴を持っています。

その代表となるものがアマゾニス平原の東にある、太陽系で最も高い山、オリンポス山です。その高さは、なんと2万5千mです。富士山6つを重ねてもその高さには及びません。そして、山の裾野の広がりは600kmを超えます。オリンポスという名前はギリシャ神話に登場する神々が住む伝説の山が由来になっています。

Olympus Mons
Olympus Mons / Credit:NASA/JPL/USGS

なぜ、火星ではオリンポス山のような巨大な山ができたのでしょうか?

その理由は、火星の重力が小さいことにあります。火星の重力が小さいため、火山の噴出物がより高く吹き上がり、高い山として積み重なったのです。

重力が小さいということは、高い場所から低い場所への物体の移動力が弱いことを意味します。そのため、火星の山は一度形成されると崩れたり風化したりしにくいのです。

さらに、火星では地球のようにプレートの移動が起こらないため、ホットスポット上に火山がずっと存在し続けることができます。

このため、火山も巨大に成長しやすくなります。火星の地殻が動かないため、火山活動が一定の場所に集中し、複数の噴火が重なって高い山を形成することが可能となっています。

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