「順番」で評価が異なる
私たちはどんな状況でも公平な評価を期待します。
しかし実際に、「順番が評価に影響を及ぼす」ことはあります。
例えば、アメリカのシカゴ大学(University of Chicago)の2024年の研究では、「面接やマッチングアプリでは、候補者の順番が後になるほど、否定的な評価になる」と報告されています。
このようなケースでは、本人の努力や工夫によって、いくらか対処できるかもしれません。
しかし、生まれながらにして、順番がほぼ固定化されるケースもあります。
それが「名前」であり「出席番号」です。
日本の多くの学校では、「姓」の五十音順をもとに出席番号が決まり、これを変えることはできません。
アメリカでも、出席番号はアルファベット順で決まることが多く、「A」だと早く、「W」だと遅くなります。
そして今回、ミシガン大学のワン氏ら研究チームによる調査で、「出席番号」によって、成績にいくらか影響が及ぶことが分かりました。
では、成績という「生徒にとって大切な評価」に、出席番号がどのようにして影響を与えてしまうのでしょうか。