Credit:canva
religion

【生ける仏】推定188歳とSNS上で話題になった老人の正体とは?

2024.12.21 12:00:41 Saturday

骨と皮だけのしなびた肉体、年輪のように深く刻まれた全身のシワ。

ひと目見ただけで、この老人が何か特別な存在であることが伺えます。

この老人は最近、SNS上で大きな話題を集めた人物で、当初は「洞窟から救出された188歳の男性である」との説明付きで世界中に拡散されました。

しかし皆さんもご想像の通り、これが誤った情報であることはすぐに明らかになっています。

ただ、異様な雰囲気をまとい、人々の視線を一点に集めるこの老人が実在することは確かです。

では、彼は一体何者だったのでしょうか?

Who is Siyaram Baba and why he is trending https://timesofindia.indiatimes.com/etimes/trending/who-is-siyaram-baba-and-why-he-is-trending/articleshow/116234381.cms Who is Siyaram Baba and why is ‘188-year-old’ man trending on social media? https://english.mathrubhumi.com/news/india/siyaram-baba-cave-rescue-video-fact-check-188-year-old-man-1.9960410 Who is Siyaram Baba? Madhya Pradesh’s revered saint passes away at 94 https://www.livemint.com/news/trends/who-is-siyaram-baba-madhya-pradeshs-revered-saint-passes-away-at-94-11733896655967.html

老人の正体はヒンドゥー教の聖人「シヤラム・ババ」と判明

この映像がSNS上で最初に拡散された際は「インド南部のベンガルール近くにある洞窟から救出された188歳の男性である」とキャプションで説明されていました。

しかし動画が多くの注目を集める中で、直ちにその内容が誤りであることが指摘されています。

こちらが最初に拡散された実際の動画。

識者によりますと、この老人は「シヤラム・ババ(Siyaram baba)」という名前の男性で、ヒンドゥー教の導師(グル)として、インドのヒンドゥー教徒の間では非常に有名な人物だといいます。

シヤラム・ババはインド中央部のマディヤ・プラデーシュ州にあるカルゴン地区に居住しており、ヒンドゥー教の聖典の一つ『ラーマーヤナ』の教えに生涯を捧げてきました。

ヒンドゥー教に基づいた厳格なライフスタイルで知られており、1日に21時間(!)にわたって聖典を読み続けていたり、瞑想と祈りに時間を費やしていたというのです。

また厳しい苦行の一環として、約10年間にわたり片足で立って生活するという偉業も成し遂げたと伝えられています。

シヤラム・ババは基本的に薄いふんどし一枚だけを身につけており、現代人のように冷房や暖房を一切使用することなく、どんな気候も同じ姿で生活し続けました。

周囲の人々は「シヤラム・ババは長年の瞑想と精神的な修行によって、どんな過酷な気候条件にも体を適応させられる能力を手にいれたのだ」と信じられています。

聖典を読むシヤラム・ババの様子。

彼の生き方は多くのヒンドゥー教徒の尊敬を集め、しばしばインド中から教徒たちが彼の元を訪れ、祝福や導きを求めてきました。

そのためか、シヤラム・ババは教徒たちから膨大な額の寄付金を受けたのですが、彼は命を繋げるだけのわずかな食糧を買うこと以外にはお金を使わず、残りはすべて寄付に回したのです。

そして彼の実際の年齢は188歳ではなく、110〜120歳が正しいとされていますが、実は調べてみると、この情報も正しくはありませんでした。

というのも「シヤラム・ババは最近、94歳で亡くなった」とするニュースが報じられたからです。

次ページ先日「94歳で亡くなった」と報道される

<

1

2

3

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

スマホ用品

宗教のニュースreligion news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!