ショートスリーパーには優秀な人が多い?
「睡眠はだいじ!」とはもう耳にタコができるほど聞かされた話です。
ただ研究者たちが何度もしつこく睡眠の大切さを説くには、確かな根拠があります。
一般的に成人に推奨される1日の睡眠時間は6時間以上〜8時間程度です。
睡眠には、脳と体の回復、記憶の整理と定着、ホルモンバランスの調整、免疫力の向上、脳の老廃物の除去といった様々な役割があります。
これを下回る睡眠時間が続くと寝不足になり、さらに寝不足の状態が慢性化すると、集中力の低下、高血圧、肥満、糖尿病、うつ病、心筋梗塞、がんの発症といった健康リスクが高まるのです。
しかし睡眠が大切とはわかっていても、現代社会では仕事や家事に追われて、どうしても睡眠時間が削られがちになっています。
こうした背景の中、できるだけ自由時間を増やし、人生の有意義な時間を取り戻す方法として注目されているのが「ショートスリーパー」です。
ショートスリーパーは一般に、1日の睡眠時間が4〜6時間未満であるにも関わらず、翌日の活動に支障がなく、健康上にも異常がない人たちと定義されます。
ショートスリーパーの多くは小児期や若年期から他の人に比べて睡眠時間が短い傾向があり、その体質は一生涯続くとされています。
またショートスリーパーになれば、その分だけ活動時間も増えますから、その時間をビジネス面や創造的な仕事に費やすことが可能です。
それが関係しているかどうかは不明ですが、ショートスリーパーには著名人が多く、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズなどは1日3〜4時間しか睡眠時間を取らなかったと言われています。
日本の著名人ですと、明石家さんまさんも数時間の睡眠だけで、あれだけエネルギッシュな活動を続けています。
それから歴史を遡ってみれば、ショートスリーパーの偉人はかなり多く、ナポレオンやレオナルドダ・ヴィンチは1日3時間程度、発明王エジソンも4時間ほどしか眠らなかったそうです。
エジソンに至っては「睡眠は人類の洞窟時代からの遺産に過ぎず、今となっては一晩に4時間以上眠る必要はない」とまで主張しています。
現に彼が発明した白熱電球の普及は、人々の睡眠時間を短くさせることに寄与しました。
こう見ると「歴史的な発明や大きな業績を成し遂げるには、ショートスリーパーになるのが近道なのかも?」と思われるかもしれません。
ただ念のために言っておきますと、睡眠時間が長い人の中にも偉大な著名人はたくさんいます。
代表的なのは天才物理学者アインシュタインで、彼は1日に10時間も睡眠を取っていました。
日本の著名人としては、ゲゲゲの鬼太郎でお馴染みの漫画家・水木しげるも1日10時間睡眠を心がけていましたし、2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊は1日11時間も寝ていたといいます。
まあ、睡眠時間と優秀さとの関連性はこの辺にしておいて、「忙しい日々の中で自由時間を増やすために、ショートスリーパーになりたい!」という方は少なくありません。
では、ショートスリーパーとは誰でも習慣次第でなれるようなものなのでしょうか?