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翼竜の骨に隠された微細構造が現代の航空機に役立つ!? / Credit:University of Manchester
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「翼竜の骨」に秘められた特殊構造が明らかに!軽くて丈夫な航空機開発に役立つ!

2025.02.14 20:00:51 Friday

空を自在に飛び回っていた翼竜は、恐竜時代の空の王者でした。

マンチェスター大学(University of Manchester)の研究チームが、翼竜の骨の内部構造を詳細に分析したところ、「軽量でありながら高い強度を持つ特徴」が、現代の航空技術にも応用できると分かりました。

未来の飛行機設計やドローン技術の進化につながる可能性があるとして注目されています。

この研究は2024年2月11日にマンチェスター大学の『プレスリリース』にて発表されました。

Ancient pterosaur bones could inspire the future of aerospace engineering https://www.manchester.ac.uk/about/news/ancient-pterosaur-bones-could-inspire-the-future-of-aerospace-engineering/ New analysis of pterosaur bones may bring us lighter, stronger aircraft https://newatlas.com/science/pterosaur-bones-lighter-stronger-aircraft-materials/

なぜ巨大な翼竜が空を飛べるのはなぜ?

翼竜は2億3500万年前から前から6600万年前に存在していた巨大な空を飛ぶ爬虫類です。

その中には、翼を広げると10メートル以上に達する種も存在しました。

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翼竜「ケツァルコアトルス」1属2種とヒトの大きさ比較 / Credit:Wikipedia Commons

言うまでもなく、そこまで巨大な体で飛行するためには、体重を軽く保つ必要がありました。

そしてその秘密は、翼竜の骨の特異な構造にありました。

これまでの研究によると、翼竜の骨は鳥類と似ていて、内部が空洞になっていることが分かっています。

しかし、分厚い革のような翼の膜の重量に耐えるには、単に軽いだけでなく、丈夫な骨である必要があります。

では、翼竜の骨はどのようにしてこの2つの条件をクリアしていたのでしょうか。

今回、マンチェスター大学の研究チームは、その秘密を暴くために、最新のCTスキャン技術を用いて翼竜の化石を高解像度で解析しました。

その後、3Dモデリングとコンピューターシミュレーションを駆使し、負荷がかかった際の強度や柔軟性を詳しく調査しました。

次ページ翼竜の骨の分析により、「軽くて頑丈」な理由が判明!現代の航空技術に生かせるかも

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