ミックス犬をお迎えする場合のリスク
ミックス犬は求める外見・性質が安定して得られないだけでなく、両親から望ましくない病気などを受け継いでしまうこともあります。
親となる純血種の犬は、犬種によって出やすい遺伝性疾患を持っていることがあるからです。
しかし、後悔したブリーダーの念をよそに、ラブラドゥードルは「違う純血種同士の交配をすると商売になる」という発想につながっていきました。
アレルギーの問題だけではなく、純粋に可愛いルックスやユニークな形質を作れば売れることに気づいて、ミックス犬を生み出すことを効率のいい商売と考える人たちが出てきたのです。
血統書のある純血種は、品種を維持するために近親交配を行ったり、遺伝的に近い犬同士で交配を進めたりした結果、遺伝性疾患を持って生まれるリスクを抱えています。現在、犬種ごとに起きやすい疾患がわかってきています。
また、環境省はブリーダーに対して、犬の交配年齢上限と生涯出産回数を定めています。犬の健康を第一に考えているのです。
しかしミックス犬は「商売になる」と考える人たちにとって犬の健康は二の次です。
日本より早くミックス犬のブームが訪れたアメリカでは、パピーミル(子犬工場)と呼ばれる悪徳犬舎が次々と摘発されています。商売優先で、犬の健康や遺伝性疾患などの問題は一切考えずに繁殖させる悪質さです。

パピーミルでは見た目の可愛らしさやユニークさだけが問題なので、大型犬と小型犬を交配するという珍しさだけで作られた犬もいて、これは体の大きさに比べて骨格が弱くなるなどのリスクで倫理的にどうなのと眉をひそめられることになります。
同じようなサイズ同士で交配されたミックス犬でも、性格や大きさには個体差が出ます。同じ親から生まれた兄弟姉妹でも異なってきます。そこは「見た目のバリエーションが豊富」ということになっています。
ミックス犬は、成長した後の容姿やサイズを両親の犬種から想像するしかありません。純血種でないため、両親のどちらの形質が大きく現れてくるのかは、成長してみないとわかりません。ちょうど両親の中間になるとは限らないのがミックス犬です。
しかし、両親の犬種から浮かび上がってくる健康上の注意点はホームページには書かれていません。これはミックス犬の抱えるリスクで、家族に迎えるなら知っておきたいところです。

このリスクとは「純血種に多い遺伝性疾患が発症する可能性」です。
「雑種は純血種より強いって言うでしょう。ミックス犬は純血種より病気になりにくいのでは?」と思う人もいるかもしれません。

しかし、純血種を人為的に交配したミックス犬は、元の品種がわからなくなっている雑種と違い、両親の持っている遺伝性疾患をそのまま受け継いでしまうリスクが高いのです。
ちゃんとしたブリーダーなら遺伝子検査を受けた犬を繁殖に用いて、犬舎の見学や遺伝情報の問い合わせにも応じてくれるでしょう。
ちなみに、人気の犬種が持っている代表的な遺伝性疾患を公益社団法人埼玉県獣医師会が「犬の遺伝性疾患について」というページでまとめています。
疾患によっては年をとってみないとわからない白内障のような疾患から、アレルギー性皮膚炎のような、若い頃から一生付き合っていかなければならない疾患として出ることもあります。また、骨に出る疾患では痛みで可哀想なことになるでしょう。
悪質な犬舎からは「ミックスなのでわからない」と言われかねません。遺伝性疾患の知識がないと飼い主は「都合のいい商売相手」で、犬は単なる「売り込みやすい人気の高額商品」になってしまいます。
ミックス犬の可愛さに心を鷲掴みにされてしまった人は、悪徳業者からカモられないようにしてください。
トイプードルは特に遺伝性疾患の種類が多いうえ、躾のしやすさ、性格のよさ、毛質の可愛らしさなどから交配に使われることが多いため、ミックス犬で「○〇プー」とつくミックス犬が多く作出されています。

ミックス犬を家族に迎えたい場合はブリーダーを厳選し、出やすい疾患があるかを確認、かかりつけの獣医を作り、定期健診を受けるなどして健康管理していくことをおすすめします。
ミックス犬ではありませんが、鼻ぺちゃでブサ可愛い系の純血種がいますよね。パグやフレンチブルドッグを始めとしてほかにもいます。オランダでは2019年からこうした短頭種の犬に対する「繁殖禁止令」が施行されています。新たに飼育することも禁止です。
犬種の指定はなく、「頭の3分の1分、鼻が前に出ていないマズルの短い犬」という決まりです。これも見た目優先で作り出されてしまったということが問題になっているのですが、具体的には呼吸器の病気を起こしやすいことが理由になりました。

このマズルの短い犬は航空機にも乗せてもらえません。元々呼吸しづらい形質のため、低酸素症で死んでしまうケースが多いためです。純血種でも好まれる形を作り出した結果、遺伝性疾患とは別に残酷なことになったケースです。
可愛らしさ、ユニークさから時に残酷ともいえる犬が作り出され、品種として登録もされてきました。
しかし、犬の立場から「見た目だけで犬種を作る」ことを考え直す動きが出てきているのが世界的な流れです。
同じことはミックス犬にもいえます。遺伝の知識がないまま犬を交配させ、ミックス犬を生み出している犬舎があれば、それはもはやブリーダーではなく、パピーミルです。見学NGの犬舎は要注意かもしれません。
ミックス犬の本当の姿を知り、家族に迎える時はしっかりブリーダーを選び、両親ともしつけのしやすい犬種かなど、容姿だけでなく「家族として我が家に合うか」を確認するのが大切。
そして、万が一の遺伝性疾患についても知っておいてあげてください。
ミックス犬の中には、可愛い姿の影に重たいものを背負って生まれてくる子もいます。残酷な遺伝の問題で気の毒なことになる犬を減らすため、純血種だけでなく、ミックス犬も善良なブリーダーさんからお迎えするのが最も大切なことなのです。

ミックスって雑種を迎えやすくする為にそう呼んでいるんだと思っていました
敢えての交配だったんですね
著者の文章はだいぶ散らかっている印象を持ちます。AIで骨組を作って推敲したりしているのでしょうか。
「デザイナーズドッグ(ミックス犬)が抱える残酷な遺伝の問題」という題で、「ミックス犬も善良なブリーダーさんからお迎えするのが最も大切」と締めていますが、微妙にずれていますよね。こういう間違いでもないけれど、当ってもいない、というような箇所ばかりです。
そもそも、いろんな犬種は人の都合で作り出されてきた物なので、なにを今更な話ですね。最近のミックスはだめでチワワとかの「本来生まれては来ないはずの犬種」は昔かいるからOKみたいなノリなのかな?
ペットは基本人のわがままで生み出された物であるという認識が著しく欠けている人が多すぎます。
そもそも善良なブリーダーではなく、犬の健全性を求めて繁殖をするのがブリーダーとしての目的なのであって、
可愛いから商売になるから等で繁殖している人間たちは、ブリーダーではない。ミックス犬を繁殖している人間たちは殆どが素人だろう。今や、かつてまだ存在していた繁殖家は様々な理由で辞めてしまった人たちが多い。繁殖は金もうけではなく、実際には持ち出しの方が多いから、真に犬を愛し、犬種の向上を考える、資産家たちがやっていた。筆者は、その歴史や背景を知って書いているのか。ただ単に興味本位の生半可な記事ならやめて頂きたい。ナゾロジーさんもライターの質が落ちたものですね。