なぜ赤ちゃんのようにAIを学習させると「想像力」がつくのか?

人間の赤ちゃんは「熱いものに触ったら手を引っ込める」「転んだら痛い」といった日々の体験を通じて、言葉と行動、さらに感覚を結びつけています。
これは単に「熱い=Hot」という単語を暗記するのではなく、実際の身体や周りの世界を五感で感じながら「何が起こったか」を学ぶからこそ可能になるのです。
そして、言葉を一つずつ覚える段階を経て、やがては「熱いスープをこぼしたら大変だ」といったまったく新しい状況にも応用できる“想像力”を働かせるようになります。
同じことをAIに取り入れようとしたのが、今回のロボットによる学習方法です。
ロボットが実際にブロックをつかんで動かし、「赤いブロックを置く」「緑のブロックを積む」といった動作を繰り返すうちに、単語(名詞や動詞)と実際の動作シーンとが深く紐づきはじめます。
すると、すでに学んだパーツ(たとえば「赤いブロック」「上に置く」など)を組み合わせて、見たことのない新しい指令にも自分なりに対応できるようになるのです。
これが“コンポジショナリティ(構成能力)”と呼ばれる仕組みで、「知っている動作」と「知っている名詞」を組み合わせて、まったく新しい指令文も“想像”して実行できるようになります。
つまり、赤ちゃんが「ママ」「抱っこ」「熱い」「冷たい」といった言葉を覚えた後に、「ママが熱いスープを抱っこする」という状況を想像できるようになるのと同じで、AIも自分の動きや視覚情報を通じて「言葉の組み合わせ」を応用できるというわけです。
これはテキストだけで学んだAIには難しい、人間らしい柔軟性や想像力を育む大きなカギだといえます。
今回の研究の最大の意義は、AIに「身体を使って学習させる」という発想を取り入れたことで、単なる言葉の暗記ではなく、言葉と行動・映像認識が一体となった理解を実現しつつある点にあります。
ロボットが自分の目でブロックを見て、アームを動かして触れ、そしてその一連の経験を言語表現と合わせて学習する――これはまさに赤ちゃんが世界を認識し、言葉を覚えていく過程を模倣しようとする試みです。
結果として、未学習の指令でも“応用力”を発揮できるようになったことは、コンピュータがただ指示どおりに動くだけの存在から一歩進み、より柔軟で人間に近い思考プロセスを獲得し始めていることを示唆します。
今後、こうした手法がさらに発展すれば、高齢者や子どもの世話をする介護・教育ロボット、さらには災害救助や宇宙探査など、未知の環境に柔軟に対応しなければならない分野への応用が期待されます。
また、多くの種類の物体や動作を学習することで、より複雑な指令にも対応できるようになるかもしれません。
これは、大規模言語モデルがテキスト情報の理解を深めるのとは別のアプローチであり、両者を組み合わせることで、さらに高度なAIが誕生する可能性もあります。
一方で、まだ解決すべき課題もあります。
たとえば視覚の解像度が低いロボットを実世界で運用する際には、環境のノイズや複雑さに対してどこまで対応できるのか、継続的な学習をどう設計するのか、といった問題が残っています。
それでも、人間の赤ちゃんが体験の積み重ねを通じて成長していくように、AIが「試行錯誤しながら世界を知る」道筋を示したことは大きな前進です。
今後の研究を通じて、このアプローチがどのようにロボットの“理解”と“創造力”を高め、私たちの社会を豊かに変えていくのか、ますます目が離せないでしょう。
AIが五感を与えたら自我を持つだろう
ジェームズ・P・ホーガンの「未来の二つの顔」に出てきた話に似てる。いよいよ未来が近づいてきたな。
まあ結局、この方法では人間と同等以上になることはあり得ても、人間の望む最高の知能は再現できないよね。不死で、肉体を持たない人間は誕生するかもだけど。とまれ、今の人工知能はまだ原理的に脳の完全再現を出来ているとは考えにくいから、そういったレベルに到達するのはまだ数年はかかるだろうね。
“「ママが熱いスープを抱っこする」という状況を想像できるようになる”
なんで液体にしたん?
スープって普通容器に入ってるでしょ
論理ではない直感や感覚がAIにも備わるようになるかもね。
テキスト→画像、画像→説明文、音声→テキストのようにある入力を別な体系に変換することは普通にできるんだから
テキスト→動きの学習はできて当然なのでは…
サムネなーんか既視感あると思ったら、ターミネーター化した赤さんか
なつい、元ふたば勢
モダリティ増やしましたってのと違いがわからない・・・
けどこのプロジェクトの10万倍の規模・奥行き・経験値で世界を関連付けた存在が一体世界をどのように変革するのか?って考えると面白いなぁ
何しろ(スケーリング則を鵜呑みにして都合良く汎化すれば)そこに10年弱そこらで通過するというんだからこれはもうモノスンゲーーーことになるんだろうな・・・なったらいいな・・・
まあホントにもしそうなったらその段階の超知能にとって人間社会は自分と問題解決ゴールとの間に立ちふさがる紙一枚にも等しい操作可能な障害物でしかないだろうからその時には楽しみとか言ってられないかもだけど
言語モデルの方でも同時にヒト型ロボットの研究が進んでるあたり人間が望む汎用知能の実現を握るのは知能と世界を繋げる身体性の学習っぽいよね
現在繫栄している生物の大半が採用している感覚種が何か、を考えたら
視覚ベース(それも立体の知覚が生まれないただの平面的な写真)や言語情報だけで「知能」を実現しようとするのはわけわからんからな。
ヒトの前にハエを作れと。
人間に無い感覚器官を取り付けたらどんな表現で説明してくれるか気になる。
人間の知覚外の情報は大きな発見をもたらしてくれそう。
AIは学習スピード遅そうだ
学習する機会を増やす事が必要
ナルトの多重影分身の様に
これはシンギュラりますわ
やべえ
解像度荒いしシミュレーションで代用できないのかな
でもそれを言ったら結局人間並みの意味記憶を持つためには、人間並みの体が必要にならない?
じゃあそれってAIと言うより生物じゃね?とならないかな?
政治家の何割かはaiにしてもらい、個別の感性で発言してもらう。人間はaiの暴走を止める程度いればいいや
最初から欲しい結論に到達するための自己目的的な研究だね
後半でこっそり種明かししてるが、最初から取りうる選択肢を思い切り絞って消去法で新しい結論を選ばせている
よくある研究者全能設定による箱庭でしか通用しない実験だ。本来の意味での学習とは似ても似つかない、AIの可能性を課題に見せるためのお手盛り記事だよこれ