メガロドンは「ずんぐり」ではなく「スリム」だった
もう一つ、今回の研究で判明した興味深い事実は、メガロドンの体型についてです。
従来はホオジロザメのように、胴体から頭部にかけて丸々とがっしりした「ずんぐり体型」であると考えられていました。
ところが最新の流体力学モデルを用いた分析によると、メガロドンの体型はむしろ、現生の「ニシレモンザメ(学名:Negaprion brevirostris)」に近く、より細長く流線型であった可能性が高いと結論づけられたのです。
これは巨大な水生動物(ジンベエザメやクジラ類)が細長い体を持つことで流体力学的に効率よく泳ぐことができるという法則に基づいています。

今回の研究により、メガロドンの最大サイズや体型に関する新たな知見がもたらされました。
これにより、メガロドンの生態・成長パターン、さらには絶滅の理由についても新たな手がかりが得られる可能性があります。
特に、
・なぜメガロドンはここまで巨大になれたのか?
・どのような環境で生きていたのか?
・どのように絶滅へと向かったのか?
といった疑問の解明が期待されるでしょう。
また、メガロドンの生存戦略を理解することは、現存するホオジロザメや他の海洋捕食者の進化や生態系の変化を探る上でも重要な手がかりとなります。
太古の海を支配した巨大ザメの謎は、まだ完全に解き明かされていません。
今後も新たな研究や発見が続くことで、メガロドンの実像にさらに迫ることができるでしょう。