太りやすい遺伝子を持っているからこそ「適切な食事管理と運動」が大切
今回の研究結果は、私たちの日常生活にどのような影響を与えるのでしょうか。
一見すると、この遺伝子を標的とした新しい肥満治療薬が登場する可能性があると思われるかもしれません。
しかし研究者たちは、DENND1Bが直接的な減量薬のターゲットにはならないと指摘しています。
彼らはその理由について、「これらの遺伝子は、干渉されるべきでない他の重要な生物学的プロセスを制御しているため」と説明しています。

むしろ、この発見は「遺伝的に太りやすいなら、より一層の努力と注意が必要である」ことを示しています。
つまり、「肥満の遺伝的要因があるから仕方がない」と考えるのではなく、愛犬や自分の体質を理解し、それに合った生活習慣を意識することが重要だということです。
食事の量や内容を慎重に選び、定期的な運動を継続し、睡眠やストレス管理を適切に行うことが、遺伝的に太りやすいイヌや人にとって特に重要になります。
実際、愛犬の食事と運動を適切に管理できる注意深い飼い主は、遺伝的リスクが高いとしても肥満を防ぐことができていました。
もし、食欲旺盛な愛犬を見て「飼い主に似たのかな」と感じるのであれば、遺伝的要因に負けてしまわないよう、愛犬と一緒に適切な運動と食事を心がけてみてください。
これこそが、「ラブラドールと豚には満腹中枢がない」と云われる所以か?