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本当に人間に「発情期」はないのか?

2018.08.12 Sunday

point

  • 人間に他の動物のような「発情期」はないが、誕生日分布は明らかに偏っている
  • 男女の交わりを促す要素は「冬」に多く存在している

ほとんどの動物に発情期がある一方、人間に発情期はないと言われています。しかしデータを見てみると、そうとも言い切れないようです。

驚くべきことに、アメリカでは「誕生日」が7〜9月に集中しているのです。中でも最も多いのは「9月」で、さらに「9月16日」が365日のうちで最も新生児が産まれる日です。

そこから計算すると、ちょうど11月〜1月にかけてのホリデイ・シーズンの「妊娠」が多いということになります。

これを「発情期」と呼んでいいのかは分かりませんが、過去には、秋の終盤から冬の初めにかけての精子が最も健康的で、数が多いといったことを明かした研究も発表されています。

発情期については、「Google検索」でも面白い傾向がみられます。ホリデイ・シーズンに「性」や「デート」に関するワードの検索が上昇するのです。また、エンタメ業界をみても、恋愛映画や恋愛小説が最も売れるのはこの「肌寒い」季節であることが分かっています。

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さらに、心理学的にもホリデイ・シーズンはパートナーを切望する時期のようです。

女性の体は、子宮がある「中心部」を冷やさないようにデザインされています。女性に手足が冷えてしまう「冷え性」が多いのはこのためです。そして、その大事な体を冷やさないために、本能的にパートナーを求めているという説があります。

このように、男女が交わる時期には実際に「偏り」がありますが、科学者はこれが「発情期」であるとは認めていません。

その根拠は、たとえば女性の「生理周期」に求められます。その周期は「28日」であり、「1年」ではありません。これにより、どの月でも女性が妊娠の準備ができていることが分かります。

そして、人間が1年を通して性行為を行っている一方で、他のほ乳類のメスには確かな「発情期」が存在します。人間と違って1年に1度、明らかに行動が他の時期と異なるシーズンがあるのです。

つまり人間に「発情期」があるか否かは、その定義によります。いずれにせよ私たち人間には、他の動物のように分かりやすく行動に変化が表れる時期はありません。このことから、人間がいかに複雑な生き物であるかが分かりますね。環境、社会、生物学的要素、心理学的要素など、様々な要因が絡み合って私たちの「性行動」が形作られているのです。

もし動物と性行為をしたらどうなるの?

セミに寄生して、オスメス関係なく交尾させる菌がいる

 

via: bigthink / translated & text by なかしー

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