不整脈が悪化すると「心不全」や「突然死」の恐れも

「早歩きをすると健康に良い」と聞いたことがある人は多いかもしれません。
これまでにも、早歩きが心筋梗塞や高血圧、糖尿病の予防と関連していることは複数の研究で示されています。
しかし心臓の拍動リズムが乱れる「不整脈」に関しては、具体的な関係がはっきりとは分かっていませんでした。
心房細動や心室性不整脈といった異常は、重症化すると心不全や脳卒中、突然死の原因にもなりうる深刻な疾患です。
そこで今回、研究チームは「歩く速さがこうした不整脈の予防につながるのか?」という素朴ながらも重要な疑問を抱きました。
研究では、自己申告による歩行速度に加えて、活動量計を用いて実際の歩行スピードも測定しました。
さらに歩行時間や生活習慣、持病の有無なども統計的に調整したうえで、歩行速度と不整脈リスクの関係を明らかにすることを目指しました。