画像
「鍋の上に木べらを置くと吹きこぼれない」理由とは? / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
science

なぜ「鍋の上に木べらを置く」と吹きこぼれを防止できるのか (2/3)

2025.05.08 20:00:59 Thursday

前ページなぜ吹きこぼれるのか

<

1

2

3

>

鍋の上の「木べら」が泡をはじけさせる仕組み

木べらを鍋の上に置くと、吹きこぼれを一定時間遅らせることができます。

ポイントは、触れた場所の表面温度を下げることと、木べらの多孔質な表面にあります。

画像
鍋の上に置いた木べらが吹きこぼれを防止するのは、「表面温度」と「多孔質な表面」が理由 / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部

木べらに泡がかかると、その部分の温度が周囲より下がります。

その結果、泡内部の気体がわずかに収縮して膜が緩み、割れやすい状態になります。

さらに木の表面には顕微鏡レベルで無数の孔があり、まるでスポンジの表面のようになっています。

ここに泡が当たると局所的なひずみが発生。

刺激を受けて膜に裂け目が入り、一気に破裂して中の空気が放出されることで、泡が「パチン」と消えていきます。

この作用によって鍋の縁に積み上がる泡の量が減り、吹きこぼれまでの時間を稼ぐことができるのです。

もちろん木べらでなくとも、表面温度を下げたり、多孔質の表面を利用できたりするものであれば、鍋の上に置くことで同様の効果を発揮します。

しかし、このライフハックを試したある人たちは、「効果がなかった」と感じます。

どうしてでしょうか。

次ページ「木べら」効果がすぐになくなる理由と確実な対策

<

1

2

3

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

スマホ用品

サイエンスのニュースscience news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!