宇宙から物質が消えるまでの「残り時間」は?
白色矮星は、星の進化の最終段階で生まれる非常に密度の高い天体です。
そしてこれまでの研究により、白色矮星は宇宙の中で最も寿命の長い物質であり、「最後まで生き残る星の残骸」であると言われています。
そこでチームは白色矮星がホーキング放射によってエネルギーを失い、最終的に消滅するまでの時間を理論的に試算することにしました。
実は過去の研究でも、白色矮星が寿命を迎えるまでの時間が試算されており、それは10¹¹⁰⁰年(10の1100乗年=1の後に1100個のゼロが続く年数)という途方もない時間であることが示されています。

しかしこの数字は、別のさまざまな要因をもとにした試算であり、ホーキング放射を考慮していませんでした。
チームは今回、ホーキング放射のみを考慮して、白色矮星が完全に蒸発し切るまでの時間を試算。
その結果、白色矮星の寿命は10⁷⁸年(10の78乗年=1の後に78個のゼロが続く年数)という、従来の予想よりも遥かに短い年数であることが示されたのです。
ただこれはホーキング放射のみに基づいた計算であり、他の未知の物理現象や宇宙の膨張などは含まれていません。
そのため「宇宙が完全な終わるまでの残り時間」ではなく、現存するすべての星や物質が消失する理論上の上限として捉えられています。
しかし、従来の予測値より遥かに短くなったとはいえ、10⁷⁸年も人間の寿命に比べるとイメージすら湧かないほど長い時間です。
とりあえず、宇宙から物質が完全に消えるまでには、人間も、人間が住む惑星もなくなっていることでしょう。
消えた先には何が待っているのでしょう。
消えただけで終わってしまうのかな。
ダイエットしなくてもホーキング放射で痩せるという事か
ホーキング放射でブラックホールや白色矮星が消えても
出てきた放射のほうが残るのでは…??
おそらくこの話で想定している「放射」とは「電磁波の放射」であり、電磁波は物質ではないので、放射が残ってもそれは物質が残っているとは言えず、それ故
>宇宙から物質が消えるまでの「残り時間」
とは関係の無い話だという事ではないかと思われます。
何故物質が消えるのかの説明が無い
毛の無いブラックホールなら兎も角、原子の集まりという普通の物質で出来ている白色矮星がどうやって消滅するのだろう?
ホーキング放射により白色矮星の質量が減少して行くのに従って、白色矮星を構成している陽子や中性子が崩壊して行くのだろうか?
もし陽子の崩壊が起きるのであれば、陽子崩壊による物質の消滅の方が先に訪れるので、ホーキング放射によって白色矮星が消滅する事は無いのでは?
そもそも、もし白色矮星でもホーキング放射が起きるとしても、ホーキング放射が続けば白色矮星の質量が減少して行くので、ある程度質量が減れば白色矮星内部の圧力が低くなり、電子による縮退状態が無くなって白色矮星ではなくなるのでは?
また、白色矮星の質量が減って行くに従ってその表面重力も弱まるため、ホーキング放射もどんどん弱くなって行くので、ホーキング放射によって全ての物質が消滅するには無限の時間が必要になるのでは?
それと、もし全ての物質が消滅するとなると、電荷やバリオン数、角運動量と言った保存される筈の量はどうなるのだろう?
白色矮星は「マイクロブラックホールのような激しい放射」は発しないのではないかと思いますので、そのホーキング放射はおそらく電磁波の形で放射されるものではないかと思いますが、電磁波には電荷や角運動量は無いので、電荷や角運動量を持ち去る事は出来ません。
そのため電子と陽電子は消滅せずに残る事になるのでは?
電子と陽電子が接触すれば対消滅により消滅してしまいますが、一部の電子や陽電子が白色矮星の表面から宇宙空間に放出される事も考えられ、もし宇宙の膨張により宇宙の物質密度が極端に低くなり、観測可能な宇宙の内側に存在する天体の数が十分少なくなった時代に、電子乃至は陽電子が放出されれば、電子乃至は陽電子が対消滅相手となる陽電子乃至は電子と出会わずに永遠に存在し続けるようになる事も考えられるのではないでしょうか?