人間は共通して“女性的な顔”を美しいと感じる
解析の結果、女性の顔は男性の顔よりも一貫して高く評価されるという傾向が確認されました。
全体的に、男性と女性のどちらも、女性の顔を魅力的・美しいと評価する傾向があったのです。
評価者の性別にかかわらずこの傾向が見られたというのは興味深い点です。
やはり人間では、他の生物とは異なり、オス(男性)よりもメス(女性)の方に「美」が備わっているのです。
ちなみに女性評価者は、男性顔と女性顔に対する評価差を大きくつける傾向がありました。
一方、男性評価者は魅力度全体においてやや辛口でした。

そして注目すべきは、顔の形状がこの魅力度評価に強く関与していた点です。
具体的に魅力的とされた”女性らしい(フェミニン)顔”には、丸みのある輪郭、大きな目、小さく細い顎、なめらかな肌質といった特徴が含まれていました。
これらの特徴は、若さ、健康、非攻撃性といった好ましい印象を想起させ、多くの文化圏で魅力的だと認識されやすい傾向があります。
さらに興味深いのは、男性の顔であってもフェミニンな特徴を持つ場合、魅力度が高く評価される傾向があったことです。
つまり、美的評価は単なる性的指向に基づくものではなく、「女性らしい形状」が魅力として重視されている可能性があるのです。
ただし、完全にすべての文化圏でこれらの傾向が見られたわけではありません。
たとえばサブサハラ・アフリカでは、男女間の魅力度の差は統計的に有意ではありませんでした。
このことは、これらの地域では他の民族カテゴリーには見られない文化的な差異があることを示唆しています。
いずれにしても、ほとんどの国で「女性に美しさを感じる」傾向は変わらないようです。
これほど大規模かつ精緻に設計された美的評価の研究は世界的にも稀であり、ジェンダー研究、美的認知科学、文化心理学などに多大な影響を与えることは間違いありません。
そして今後は、「なぜ人間では女性に美しさがあるのか」といった疑問を解明することが求められます。
私たちが日常的に感じる“美しさ”の感覚は、単なる個人の好みではなく、文化、社会的学習、そして無意識の心理が織りなす、極めて複雑な認知プロセスによって生み出されているのかもしれません。
他の動物がオスのほうが美しいという感覚は、「別種である人間から見て」であることを忘れてはいけないと思います。
孔雀のオスは全員アレなので、メスからしたらあれが当たり前であって、別に美しくはないです。
あくまでその中で一際目立つ個体だけがモテるわけです。
オスがメスの気を引こうと必死になるのは孔雀も人間も同じなので、孔雀基準ではメスの方が美しいはずです。
宇宙人からしたら人間もオスのほうが美しいと判断される可能性はあります。
「美しい」という言葉の定義の問題が大きいでしょうね。多くの動物において子供を抱える事が多いメスは、捕食者に狙われにくい保護色である必要があるので、目立ちにくい地味な色である事が多いですが、色彩の鮮やかさと身体的なバランスやシンメトリーなどによる美しさを一緒くたにし評価するのは違うと思います。個人的には人間においては、身体的バランスなど総合的な美しさは男性の方が整っていると思います。
両性からあまり好かれない男性らしい顔の人かわいそうです。
「美」だけに限定するとまた別の話なんですね
私は男らしい顔好きですけど
ヒント: 顔面ペインティング