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psychology

職場に「あるタイプの同僚」が多いとストレスレベルが高まる (2/2)

2025.07.01 07:00:26 Tuesday

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詮索は情報共有を妨げ、ストレスを引き起こす

チームはさらに、「おせっかいな同僚」が実際にどのような影響を他の社員に与えるかを調べました。

その結果、詮索行動が多い職場では、社員が情報を他人に伝えたがらなくなる――いわば“情報のシャッターを下ろす”傾向があることがわかりました。

詮索好きな同僚に囲まれた人は、仕事上の知識共有も避けるようになります。

これはただの人間関係の問題にとどまらず、チーム全体のパフォーマンス低下につながる深刻な問題です。

さらに、詮索行動が日常化している職場では、従業員のストレスレベルが明確に上がっていました。

「どこまで話してもいいのか」「言ったことが尾ひれをつけて広がるのではないか」といった不安が、慢性的な緊張や心理的疲労を生むのです。

興味深いことに、こうした職場には「他人より優位に立とうとする競争的な雰囲気」があることも多く、詮索行動が“情報戦の武器”として機能している可能性すら示唆されています。

加えて、年齢層によって行動傾向にも違いが見られ、若い世代の方が詮索行動に積極的であるという結果も報告されました。

これは世代間の価値観や、SNS文化の影響を反映しているのかもしれません。

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チームは、こうした研究を通して「詮索行動は、たとえ悪意がなくても人間関係を壊しかねない危険な行為」だと警鐘を鳴らしています。

調査では同時に、信頼される上司が存在することで、詮索行動による悪影響はある程度緩和されることもわかってきました。

上司が誠実で部下に配慮のある態度をとることで、職場内の人間関係における安心感が生まれ、自然と知識共有が促進されるのです。

職場という空間は、あくまで仕事のための場であり、誰もが安心して仕事とプライベートの境界線を保てる場所であるべきです。

たとえ“ちょっと気になる”という気持ちがあっても、相手のパーソナルスペースを尊重することは、信頼関係と健全なチームワークの第一歩なのかもしれません。

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職場に「あるタイプの同僚」が多いとストレスレベルが高まる (2/2)のコメント

ゲスト

信頼関係を醸成するためにある程度のお互いのプライベートの把握は有効だと思いますが、それはあくまでもプライベートが職場に影響する場合、子供関連の事などへの配慮のためであり、単純に仕事に集中してないだけの存在がいれば乱されるだけでしょうね。

ゲスト

詮索行動 の定義によっていかようにでも取れるわな
例えばAさんの家庭には介護の必要なお父さんが居て、Aさんは大変だ、という情報があれば、
突然Aさんが休んだとしても職場環境のストレスは比較的高くならないだろうと想像できる。
何の情報もなく相手に配慮せよ、という方が難しいと思うんだが。

ゲスト

昔は詮索好きと言えばベテラン女性というイメージだったのに最近は若手の方なのですね…。

やはりな

ウチでは仕事に関係のない詮索をしつこくするような人は速攻でクビにしてる。
やはり判断は間違ってなかったか。

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