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「親が望む人生を送らなければいけない」と感じたら? / Credit:Canva
psychology

親の犠牲に感謝しても「親に人生を捧げるべきではない」理由 (2/2)

2025.07.03 20:00:02 Thursday

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「犠牲の負債」から自由になるには?

どうすればこの「犠牲の負債」から自由になることができるのでしょうか?

まず最初に必要なのは、この負債の存在に気づき、言葉で表現することです。

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自分が「犠牲の負債」を抱えていることを知る / Credit:Canva

両親を愛していたとしても、「親の夢を自分が背負うこと」に対して辛く感じてもいいのです。

両親が諦めたものを尊重しながらも、何が違うことを望んでもいいのです。

そのことを言葉に出してみましょう。

次に大切なのは「もし自分が完全に自由だったら、何を選ぶだろう?」という問いを持つことです。

人生の多くを”誰かの期待に応えること”に費やしてきた人ほど、この問いに答えるのは簡単ではありません。

自分の本音がわからなくなっていることがあります。

そんなときは、「信頼できる友人と話す」「同じ背景の人と語り合う」「専門のセラピストと向き合う」といった方法を試すと良いでしょう。

また自分の思いを日記に綴ることも有効な手段です。

たとえば「親が望んでいた自分」と「本当に自分がなりたい自分」を紙に書き出すことで、心の整理がしやすくなります。

このように「本当の自分の望み」について考えていくことで、徐々に「犠牲の負債」から解放されるようになります。

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親は子に「あなたの道を歩んでいい」と伝えるべき / Credit:Canva

一方で、親にもできることがあります。

もしあなたが親であるなら、ファタヒ氏の次のアドバイスを当てはめることができます。

『あなたは私に人生を捧げる必要なんてない』と言ってあげるのです。

これは、親が子どもに伝えられる最も癒やしのある言葉です。

親の犠牲はコントロールのためではなく、無償の愛の証であったはずです。

親自身がそのことを再認識し、「あなたの道を歩んでいい」と伝えることができれば、親子の関係はより深く、誠実なつながりへと変わっていくでしょう。

子供は親の犠牲に感謝したとしても、親に人生を捧げるべきではありません。

親と子供の両方がそのことを自覚し、本音で語り合うなら、子どもは本当の自分らしさをもって人生を歩んでいけるのです。

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親の犠牲に感謝しても「親に人生を捧げるべきではない」理由 (2/2)のコメント

ゲスト

「汝らのうち、罪なき者のみ石を投げよ」ですね。
放蕩息子の寓話でもいいですけど。

ゲスト

「親が望んでいた自分と本当に自分がなりたい自分を紙に書き出」せるような人はその時点でもう親の呪縛から自己解放出来てるでしょう。
文化人類学的には古い社会ほど権威主義社会度が強くなります。北欧は寒いし農耕にも適してなくて人が住みついたのが最も遅かったから最も若い社会であり、親子間の権利も平等。アングロサクソン国家では子が18歳になると家を追い出されるのは、親が子に冷たいからではなく、子の自由を尊重し親の介護や血縁一族の都合でその人生を縛り付ける発想が無いからです。
東アジアだと一段古い社会になり親孝行して当たり前という儒教思想になる。儒教的イデオロギーを国家として始めて採用したのが殷ならば4千年くらい前に親子間の権利が不平等化したと言えます。まんが日本むかし話のような世界では当たり前のように親孝行という言葉が出て来るけど、当時の子供は本来そこに違和感を持てなければいけないのでした。親に過剰に尽くすのってなんかおかしくないかと。それが当たり前ならば自分も子の人生を自分や一族のために縛り付ける事になる。早く孫の顔を見せろみたいなマタハラも当たり前になる。女の腹は親のためにあるんですかと。祖先崇拝は宗教思想であり、宗教も経済も国家も全てただの妄想であり、悪く言えば親や祖父母という権威者が子を自己都合で洗脳しているのです。
インドや中東になると更に権威主義社会度が強まり、女子供にはろくな人権が与えられません。インドでは未だに未亡人が焼身自殺させられるし、イランパキスタンイラクあたりではいとこ婚率が50%にもなるのは、子の人生は本人のための人生ではなく一族のために捧げるべき人生になってしまっているからです。
そしてもしこれをここまで読んだ人は、権威主義社会度が高い国地域ほど国家没落している事に気付いたかも知れません。親が子の、権威者が目下の権利を自己都合で剥奪し浪費する事は、それが代々続くほど集団全体を没落させるんです。誰だって自分が一番大事。他人のためには自分のためほど頑張れない。他人のために尽くせと言うイデオロギーは人的リソースの不合理な使い方になり、それが積み重なって千年規模の国家低迷を招きます。
今の日本では女子供の人権が高まった事に対し男や老害は昔に戻すべきだと言いたがるけどそいつらは視野が狭すぎます。俺は昔より今の方が全員のためによほどましだと思ってます

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