「恐怖」と「不快」が人生を豊かにするという視点

心理的豊かさのために人間は恐怖や不快を望むのか?
このユニークな仮説を確かめるため、研究チームは質問調査と実験を組み合わせた大規模な検証を行いました。
合計2,275名を対象に、なんと10種類にも及ぶ多彩なテストが実施されています。
例えば、参加者にお化け屋敷のフリーパス広告を見せて「行ってみたいですか?」と尋ねたり、超酸っぱい料理の説明を読んでもらって「注文したいと思いますか?」と質問したりしました。
結果は明快でした。
心理的豊かさ志向が強い人ほど、不快な体験を選ぶ傾向が一貫して高かったのです。
心理的豊かさのスコアが高い参加者は、お化け屋敷に「行きたい」と答える率が低い人よりも有意に高く、超酸っぱい料理も「試してみたい」と思う傾向が顕著でした。
また、「安らぎの庭園」と「真っ暗な迷路」という正反対の体験からどちらか選んでもらう二択では、心理的豊かさが高い人ほど暗闇迷路を選びやすく、オッズ比2.75(統制後2.81)と、選ぶ確率の差がはっきり示されました。
しかもこの効果は、単なるスリル好きやリスク耐性の違いでは説明できません。
そうした要因を統計的に考慮に入れてもなお、心理的豊かさ志向と不快な選好の関連は消えずに残ったのです。
こうした結果は、心理的豊かさを重視する傾向と不快な体験を選びやすい傾向が、単なる偶然ではなく安定した関係にあることを示しています。
さらに一部の実験では、心理的豊かさを一時的に意識させる工夫をしたうえで、その後でホラー映画の見放題サービスにどれだけ興味があるか評価しました。
すると7段階評価の平均3.11→3.82と0.71ポイントの上昇がみられ、心が豊かになる操作でホラー映画への興味も高まっていました。
加えて超酸っぱいメニューへの関心も4.14→4.73(+0.59)に上がりました。
つまり心が豊かであろうとするだけで、恐怖を与えてくるホラー映画に興味が出て、不快をもたらしかねない超酸っぱい料理にチャレンジしたくなったのです。
(※もともと心の豊かさの探求力が強い人の恐怖や不快を好むレベルに近づいたとも言えます)
では、なぜ心理的豊かさを求める人や求めたくなった人はそこまでして恐怖や不快な体験に惹かれるのでしょうか?
詳細な分析の結果、そのカギは予想通りの動機にあることが浮かび上がりました。
統計解析により、「自己成長」の志向こそが心理的豊かさと不快な選択を結びつける決定的な因子であると示されたのです。
言い換えれば、心理的豊かさを追求する人は「ただ珍しい体験のネタが欲しい」のではなく、「自分を高めたい」という思いからこそ苦い挑戦に飛び込んでいるのです。
さらに興味深いことに、「自己成長したい」という気持ちを全員に強く意識させることで、恐怖や不快な体験に惹かれるレベルを、最初からそういう意識があった人々と近い水準に押し上げられることも分かりました。
言い換えれば、成長への意欲という「燃料」を心に満たすと、もともとの心理的豊かさの差による好みの違いが小さくなるということです。
この結果は、不快な体験への興味を動かす本質がやはり「自己成長への願い」であることを強く示しています。



























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