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※ 画像はイメージです/ Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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クジラに吸着する「コバンザメ目線」の貴重映像を撮影

2025.11.11 12:00:15 Tuesday

大海原を悠々と泳ぐザトウクジラ。

その体にまるで遊園地のジェットコースターのごとく張り付く小さな魚たちが、コバンザメです。

そしてこのほど、「クジラに吸着するコバンザメ」の目線で、その驚きの生態が世界で初めて“動画”として記録されました。

私たちが想像もしない海の旅路、クジラとコバンザメが織りなす“便乗ライフ”に、最新科学が迫ります。

Rare footage shows sucker fish as they whale-surf in the ocean’s wildest joyride https://phys.org/news/2025-11-rare-footage-sucker-fish-whale.html All aboard the remora rollercoaster – camera tags capture wild humpback rides https://news.griffith.edu.au/2025/11/05/all-aboard-the-remora-rollercoaster-camera-tags-capture-wild-humpback-rides/

クジラに便乗するコバンザメ

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コバンザメの頭上の小判型の吸盤/ Credit: ja.wikipedia

コバンザメは、オーストラリア東海岸を回遊するザトウクジラたちに吸着し、まるで巨大なクルーズ船に乗る旅人のように生涯を過ごします。

この小さな魚は、頭部にある吸盤状の構造でクジラの皮膚にピタリと張り付き、時速何十キロにもなるクジラのスピードにもへっちゃらです。

なぜコバンザメはここまでしてクジラにしがみつくのでしょうか?

その理由は、エネルギーの節約天敵からの保護、そして何より「クジラの体表に棲みつくシラミや寄生生物」「はがれ落ちる皮膚のかけら」という豊富な食料にあります。

研究によれば、コバンザメが特に多くついているのは、皮膚のはがれやすい個体で、その数は1頭あたり15〜20匹、多いときは50匹にもなるそうです。

コバンザメはクジラの“掃除屋”として、皮膚の健康維持にも貢献しますが、どうやらクジラ側はその“しつこい同乗者”を快く思っていない節もあるようです。

クジラがジャンプを繰り返し、コバンザメを振り落とそうとする姿が度々観察されています。

コバンザメはクジラ以外にも、サメ、マンタ、ウミガメ、ジュゴン、そして時には船やダイバーにまで吸着します。

彼らの驚くべきライフサイクルもまた、クジラと切り離せない関係にあることが分かってきました。

次ページコバンザメ目線の映像の撮影に成功!

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