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Credit: canva
psychology

恋人選びに「周りの意見」を重視する女性の特徴が判明

2025.11.25 07:00:11 Tuesday

恋人選びのとき(特に女性の場合)、「あの男はやめた方がいい」とか「彼ならいい人そうね」といった友人や家族の評価がつい気になってしまうことはないでしょうか。

このように、他人の意見に影響されやすいのは、性格が弱いからでも自信がないからでもないようです。

イランのシャヒード・ベヘシュティ大学(SBU)の最新研究によると、むしろ長期的で安定した恋愛や家族づくりを重視するタイプの女性ほど、他者の意見を大切にする傾向があることがわかりました。

研究の詳細は2025年10月20日付で学術誌『Evolutionary Psychological Science』に掲載されています。

Family-oriented women rely more on social cues when judging potential partners https://www.psypost.org/family-oriented-women-rely-more-on-social-cues-when-judging-potential-partners/
Do Human Life History Traits Predict Mate Choice Copying in Women? https://doi.org/10.1007/s40806-025-00451-5

恋人選びに「他者の意見」はどう影響するのか?

この研究が注目したのは、人が本能的に使う「恋人選びのショートカット」です。

人はふつう、相手の性格や価値観を確かめるために多くの時間をかけます。

しかし実際には、友人や元恋人、周囲の評価といった“人づての情報”で判断が傾くことがあります。

これは心理学「メイト・チョイス・コピー(mate choice copying)」と呼ばれる現象です。

他の人が「この人、いいよ」と言えば魅力が増し、「やめたほうがいい」と言われれば魅力が下がるという、誰にでも起こりうる心理的バイアスです。

研究チームは「では、どんな女性がこの他者の意見に強く影響されるのか?」という点に注目しました。

そこで鍵となったのが「ライフヒストリー戦略」という考え方です。

人には、

・短期的な刺激やチャンスを優先するタイプ(“速い戦略”)

・長期的な安定や家庭を大事にするタイプ(“遅い戦略”)

という2つの傾向があり、これは幼少期の経験や生活環境によって形づくられるとされています。

研究者たちの仮説はこうです。

「家族志向が強い“ゆっくり戦略”の女性ほど、恋人選びの失敗を避けたいので、他者の意見を慎重に取り入れるのではないか」

この仮説を検証するため、研究ではまず参加者の性格傾向や幼少期の家庭環境、短期恋愛と長期恋愛のどちらを重視するかなどを測定しました。

そのあと、参加者たちは“男性の顔写真+元パートナーからの口コミ情報”を使った実験に進みます。

最初にニュートラルな情報で男性の魅力度を評価し、次に

・元パートナーがその男性を「ほめた」

・逆に「悪く言った」

という情報つきで再評価してもらいます。

すると、参加者の魅力度評価は、口コミの内容に明確に左右されました。肯定的な情報で魅力度は上がり、否定的な情報では下がったのです。

ここまでは予想通り。しかし研究の核心はここからです。

次ページ最も「他者の意見」に左右されるのはどういう女性?

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