治っても終わらない、原因も決着しない
嗜眠性脳炎のもう一つの恐ろしさは、急性期を乗り越えても安心できない点です。
総説では、慢性期にパーキンソニズム(動作緩慢、筋肉のこわばり、安静時の震え、姿勢保持障害)が現れやすいことに加え、睡眠障害、眼球運動の異常、不随意運動、発話や呼吸の異常、精神症状などが目立つとされます。
流行後の数十年では、パーキンソニズムの相当部分が「脳炎後」だった可能性が推定されています。
つまり、流行が去ったあとも、医療現場には“遅れてやってくる影”が長く残りました。
では原因は何だったのか。ここが最大の謎です。
流行時期が1918年インフルエンザと重なるため、当初は両者の関連が強く疑われました。
しかし、近年の整理では「インフルエンザ原因説に懐疑的な文献が優勢」とされる一方、完全に決着したわけではなく、議論が続いています。
また、自己免疫反応の関与を示す研究、あるいは感染症と免疫反応の組み合わせなど、複数の道筋が検討されています。
さらに2012年の研究は、限られた脳組織サンプルの解析から、エンテロウイルスが原因候補になり得るという「証拠」を提示しました。
ただし、これが決定打になって「全員これだった」と確定したわけではありません。
結局、嗜眠性脳炎は「原因不明」の棚に置かれたまま、1920年代後半には流行自体がほぼ消えていきました。
病原体が絶えたのか、診断枠が変わったのか、免疫学的な背景が揺れたのか。理由はまだ断言できません。
消えた病気は、また現れるのか
嗜眠性脳炎は、推定50万人以上の命を奪いながら、原因の確定に至らないまま“自然終息”した稀有な例です。
病気が消えるのは確かに良いことですが、原因が分からないと「なぜ再発しないと言えるのか」も言えません。
100年前の医療では見えなかった手掛かりが、現在の分子生物学や免疫学なら拾える可能性があります。
もし似た症候群が再び現れたとき、私たちが頼れるのは、過去の記録と、今の技術を結びつける冷静さです。


























![[W.P.S.] 防水スプレー 除菌 抗菌 防汚 機能付き 大容量420ml 日本製](https://m.media-amazon.com/images/I/41aHfy9uuZL._SL500_.jpg)

![[WILL CLENS] シューズパウダー 日本製 無香料 シューケアキット 靴 消臭 パウダー (1本)](https://m.media-amazon.com/images/I/41m8Ig2XigL._SL500_.jpg)
![よーく聞いてね!3つのヒントで学ぶ!どうぶつカード ([バラエティ])](https://m.media-amazon.com/images/I/51zT3OcliFL._SL500_.jpg)






















