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飛行船型の空中風力発電システム。※イメージ / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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高度2000mに浮かぶ飛行船型の「空中風力発電」 (2/2)

2026.02.13 11:30:36 Friday

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飛行船型風力発電システム「S2000」が高度2000mで電力の生成に成功

この空中風力発電の技術は、一気に完成したわけではありません。

清華大学のチームは、これまでにキロメートル級の高度で動作するS500やS1000といった装置を開発してきました。

その延長線上にあるのが、メガワット級のS1500とS2000です。

2025年9月、中国の新疆ウイグル自治区・ハミ市にあるナオマオ湖基地で、S1500が初飛行に成功しました。

S1500も長さ60メートル、幅40メートル、高さ40メートルの大きな機体で、設計上の定格出力は合計で1メガワットを超えます。

初飛行では、装置の組み立てや形状を保つための圧力試験、昼夜にわたる強風下での展開と回収などが行われ、高高度で大きな機体を安定して運用できるかどうかが確かめられました。

その次のステップとして登場したのが、より高出力のS2000です。

S2000は都市利用向けとして紹介されており、四川省・宜賓で試験飛行が行われました。

機体のサイズはS1500と同じですが、内部のガス量は約2万立方メートルとされ、設計上の最大定格出力は3メガワットに達します。

試験では、S2000は地上から約2000メートルの高さまで上昇しました。

試験飛行のあいだに発電した電力量は約385kWhで、この電力は実際に地上の送電網へ送り込まれました。

これは、空中で発電した電気を実用的に使える形で地上に戻せることを示した重要な成果です。

もちろん、まだ課題も残っています。

大きな飛行船を浮かせるためには大量のヘリウムが必要であり、ヘリウムは世界的に見ても貴重な資源です。

また、長い期間にわたって安定して運転できるかどうか、装置の信頼性や寿命、どれくらいのコストで建設・運用できるのか、既存の電力網とどう組み合わせていくのかといった点も、これから検証が必要です。

それでも、空というこれまで十分に活用されてこなかった空間をエネルギー源として利用する発想には注目できます。

空に浮かぶ巨大な飛行船が、風のエネルギーをすくい取り、私たちの暮らしを支える日が来るのか。

高高度風力発電の挑戦は、再生可能エネルギーの可能性をもう一段広げようとしています。

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