なぜこれまで化石がなかったのか?
興味深いのは、ヒポポネラ属が現在では広く分布し個体数も多いにもかかわらず、化石記録がほとんどなかった点です。
これまで正式に記載されていた化石は、バルト海産琥珀から見つかった1例のみでした。
理由の一つとして考えられているのが「保存バイアス」です。
琥珀は樹木の樹脂が固化したものです。
つまり、樹上で活動する生物が捕まりやすいのです。
実際、ドミニカ産琥珀から多く見つかるアリは、樹上性の種が中心です。
一方、ヒポポネラ属は落ち葉層や土壌中で生活する小型アリです。
地面近くでひっそり暮らす彼らが、樹脂に巻き込まれる確率はきわめて低いと考えられます。
だからこそ今回の発見は(しかも女王アリ個体という点でも)貴重です。
この女王アリは、少なくとも1600万年前にはカリブ海地域にヒポポネラ属が存在していたことを示します。
しかも形態は現生種と非常によく似ています。
つまりこの系統は、長い地質時代を通じて比較的安定した形態を保ってきた可能性があるのです。




























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