なぜ交尾は一度だけなのか?
チームは、その理由を探るため、オスが交尾の際にメスへ渡す「精包」に注目しました。
精包とは、精子や分泌物を含むカプセル状の構造です。多くの昆虫では、この中に含まれる化学物質がメスの再交尾を抑制する働きを持つことがあります。
そこでチームはまず、精包の抽出液をメスの体液中に直接注射する実験を実施。
しかし結果は予想外でした。注射を受けたメスは、その後も普通にオスとの交尾を受け入れたのです。
次にチームは、交尾を途中で中断する実験を行いました。オスの生殖器が挿入されてから15分後に強制的に引き離したところ、このメスも翌日には別のオスと交尾しました。
これらの結果から、化学物質の作用や交尾時の刺激だけでは再交尾の拒絶は起こらないことが分かりました。
そこでチームは、精包そのものの大きさに注目しました。
未交尾のオスは非常に大きな精包を作りますが、別のメスと交尾した直後のオスは、精包のサイズが約60%も小さくなることが分かっています。
この小さな精包をメスに渡した場合、通常ほぼ0%である再交尾率が約15%までわずかに上昇しました。
ところが興味深いことに、小さな精包を受け取ったメスでも、
・産卵数
・卵の孵化率
・メスの寿命
は通常とまったく変わりませんでした。
つまり、たった1回の交尾(しかも小さな精包)でも、生涯の繁殖に十分な精子を受け取っていることになります。
それにもかかわらず未交尾のオスが巨大な精包を作る理由は、精子を多く渡すためではなく、メスの生殖器を物理的に満たすことで再交尾を防ぐためである可能性が高いと研究者は考えています。
身近な昆虫にもまだ知られていない生態がある
カブトムシは、日本では最も身近な昆虫の一つです。
しかし今回の研究は、そんな馴染み深い生き物にも、まだ知られていない驚くべき生態が隠されていることを示しています。
特に、メスが一生に一度しか交尾しないという繁殖戦略は、昆虫の進化を考える上でも重要なテーマです。
なぜ一度の交尾だけで十分なのか、そしてこの戦略がどのように進化してきたのかは、今後の研究でさらに明らかになっていくでしょう。
夏の森で見かけるカブトムシの裏側では、実はオス同士の戦いだけでなく、「一度きりの交尾」を巡る進化のドラマが静かに繰り広げられているのかもしれません。

























![大人のさらさ 洗濯洗剤 ジェル 1900g シルクエッセンス効果で高保湿 ホワイトティー&フローラルの香り 詰め替え [大容量]](https://m.media-amazon.com/images/I/41G92luj2YL._SL500_.jpg)


![よーく聞いてね!3つのヒントで学ぶ!どうぶつカード ([バラエティ])](https://m.media-amazon.com/images/I/51zT3OcliFL._SL500_.jpg)






















